透析患者さんが使える助成制度

透析患者さんが申請できる助成制度は?

透析を行っている場合に申請すべき制度には以下のものがあります。

①特定疾病療養受療証
②障害者手帳
③自立支援(更生・育成医療)
④各都道府県別の助成制度



それぞれの制度に概要は以下の通り。


①特定疾病療養受療証

 概要
 ・長期にわたり高額な医療費がかかる透析、血友病、AIDSに適応。
 ・各医療機関ごとに1ヵ月の窓口負担上限が1万円か2万円(収入・年齢による)。

 申請
 ・加入している保険者に問い合わせ、申請書および医師の診断書を提出。
 ・障害者手帳はなくても申請可能。

※各医療機関ごとに上限が設けられるため、1ヵ月の間に違う薬局にいくとそれぞれで1万円or2万円かかってしまうので注意。



②障害者手帳


 概要
 ・各種医療費助成申請の際に必要になったり、税金面での控除が受けられる。

 申請
 ・市町村区の福祉担当窓口に問い合わせ、医師の作成する書類の様式を入手し、
  担当医師に記載してもらい、その他必要書類とともに提出。
 ・腎機能障害の度合いで1,3,4級のいずれか(透析は基本1級)に認定される。
 ・等級と腎障害の目安は以下の通り。
  4級で3.0mg/dl5.0mg/dl未満 又は Ccr 20~30ml/min未満
  3級は5.0mg/dl8.0mg/dl未満 又は Ccr10~20ml/min未満
  1級は8.0mg/dl以上 又は Ccr10ml/min未満
  
※これらは透析導入前における検査値で決まる。なお、透析導入後は透析療法直前の検査値で決める


③自立支援医療(更生・育成医療)

 概要
 ・身体障害者福祉法第4条に規定する身体障害者で、その障害を除去・軽減する
  手術等の治療によって確実に効果が期待できるものに対して提供される。
 ・負担割合は1割。上限は全ての医療機関の自己負担を合算する。
 ・自己負担上限額は収入等により段階的に変わる。(厚労省HP参照)

 申請
 ・市町村区の保健所・保健センターに問い合わせ、医師の作成する書類の様式を
  入し、担当医師に記載してもらい、その他必要書類とともに提出。
 ・申請には障害者手帳が必要となる。


④都道府県別の助成制度

 概要
 ・各都道府県ごとに助成制度がある。詳しくは福祉担当窓口に問い合わせ。
 ・千葉県では重度心身障害者の医療費助成を受けることができ、薬局窓口負担は
  0円(病院は0円~300円)になる。

 申請(千葉県の場合)
 ・障害者手帳1,2級の場合申請できる。(都道府県により違いあり)
 ・65歳以上で新たに助成対象の障害者手帳を交付された方は対象外


まとめ(④は千葉県の場合)

透析導入時、1級障害者手帳を申請後、
+④で基本全額無料。
65歳以上になってからの障害者手帳交付などにより④の助成対象でない場合、③の上限に抑えるのが一番窓口負担を軽減できる。(透析をしている場合、たいてい病院のほうで上限に達するため薬局では負担0円になることが多い


 2017年1月29日

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