類似剤型の調べ方

フィルムは錠剤? 粒状錠も錠剤? 内服ゼリーは何剤?

後発医薬品への変更には基本的なルールがありますが、最近フィルムや粒状錠、ゼリー、バイオシミラーといった特殊な剤形があるため変更してよいものか悩むことがあります。

今回はこれらの変更可否について調べました。

初めに現在の後発品への変更ルールです。

先発品からの変更可否

先発後発 

類似剤形であれば何でも可能。(適応違いだけ注意)

たまにある先発→後発で値段があがるパターンも変更可能

※ただし、剤形変更や規格変更がある場合は値段が上がってはいけない。
一般名処方の際は、同一剤形・規格でも、その一般名に該当する先発より値段のあがる後発への変更は不可。
参考:日医工HP,沢井HP

先発先発

どうなろうと不可。疑義照会が必要。


後発品からの変更可否

後発後発

値段が安くなれば、剤形(類似剤形の範囲内)・規格が変わっても変更可能。

剤形・規格ともに同一なら値段が高くなってもOK

(安くなると表現してきましたが、同じ値段でも大丈夫です。)



類似剤形の範囲
本題の類似剤型への変更について

類似剤形は以下のグループとされている。(保医発0305第12号)
ア 錠剤(普通錠)、錠剤(口腔内崩壊錠)、カプセル剤、丸剤
イ 散剤、顆粒剤、細粒剤、末剤、ドライシロップ剤(内服用固形剤として調剤する場合に限る。)
ウ 液剤、シロップ剤、ドライシロップ剤(内服用液剤として調剤する場合に限る。)
よって各薬剤がどの剤型に分類されているかがわかれば変更の可否がわかる。



類似剤型の調べ方
薬価基準コードのアルファベットより剤型を確認
例(日本ジェネリック製薬協会 医療用医薬品に関するコードについて)

1149019F1013:ロキソプロフェンナトリウム
①1149 ②019 ③F ④1 ⑤0 ⑥1 3

①薬効分類番号+細目
②内用薬、注射剤、外用薬、歯科用の分別に使用
③剤形を示す記号(内用薬の場合、A-E: 散剤、F-L: 錠剤、M-P: カプセル、Q-S: 液剤、T,X: その他) 
④①〜③によって分類された同一分類内での規格単位番号 
⑤銘柄別に付与された番号(日局一般名や統一名収載には、01が付けられる) 
⑥チェックデジット


※詳細(薬価収載品一覧より推測) 
A:その他(原末、配合散)
B:散
C:細粒
D:顆粒
E:顆粒(粒子径違い?)
F:錠剤、OD錠
G:徐放錠
H:腸溶錠
I:?
J:?
K:?
L:?
M:カプセル
N:徐放カプセル
O:?
P:?
Q:シロップ
R:ドライシロップ
S:内用液


よって、薬価基準収載品目リストより薬価基準コードを確認し、アルファベットを見ればどの剤型に分類されているかがわかる。

ODフィルムへの変更

錠剤・カプセル⇔フィルムへの変更は可能

ボグリボースODフィルム「QQ」の薬価基準コード:3969004F3031
よって錠剤に分類されるため区分「ア」に該当

ODフィルムには、アムロジピン、オロパタジン、ドネペジル、ゾルピデム、ボグリボース、ロラタジンなどがありますが、すべてFとなっており分類は錠剤。

念のためメーカーに確認しましたら、「ア」のグループで問題ないとのこと。生物学的同等性試験も錠剤と比較されております。

錠剤の粉砕について

先発の錠剤粉砕⇔後発品の散剤への変更は可能

疑義解釈あり。(H22年疑義解釈その3)

粒状錠・粒状カプセルへの変更

錠剤・カプセル⇔粒状錠・粒状カプセルは変更可能

薬価基準コードをみると、
バラシクロビル粒状錠、レボフロキサシン粒状錠はFとなっており錠剤=区分「ア」の範囲で変更可能

イコサペント酸エチル粒状カプセル、エパデールはMになぅっておりカプセル剤=区分「ア」の範囲で変更可能

これらは添付文章で剤形を調べるとそれぞれ「軟カプセル」、「小型フィルムコーティング錠」となっており、なんとなく想像がつく。


内服ゼリーへの変更

錠剤・カプセル⇔ゼリーへの変更は不可。

薬価基準コードを見ると、経口ゼリーはすべてQ(液剤)に分類されている。
なので上記区分の「ウ」に分類されてしまうため、錠剤→ゼリーへの変更は不可。

後発品としてゼリー剤があるアムロジピン、ドネペジル、アーガメイトゼリーについてメーカーにも聞いてみましたが、疑義照会するように言われました。

生物学的同等性はものによって先発のゼリー錠と比較していたり、先発の錠剤と比較していたりとまちまちで、錠剤と同じなら変更してもいいと思ってしまいますが…

液剤からゼリーへは可能ということになりそうですが、そのような変更ができそうな薬剤が思いつきません。


バイオシミラーへの変更

これは変更不可です。

現状バイオシミラー(バイオ医薬品の後発品)はジェネリック医薬品とは区別されています。

バイオシミラーは先発品と同一の有効成分ではあるものの、効果・安全性・品質が全く同じであること証明が難しいため「類似品」扱いです。同一ではなく、同等と表現されています。


今後法が整備され、わかりやすくなることを願っています。



まとめ

フィルム錠:錠剤に分類されるため区分「ア」の範囲で変更可能

粒状錠・カプセル:錠剤・カプセル剤に分類されるため区分「ア」の範囲で変更可能

ゼリー:液剤に分類されてしまうため区分「ウ」の範囲で変更可能→錠剤からゼリーは不可
 2017/02/01

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