タンナルビンとフェロミアの併用

タンナルビンとフェロミアは併用禁忌?

タンナルビン(タンニン酸アルブミン)は体内(腸管)で膵液に分解されタンニン酸となり、収れん作用を示すことで下痢、腹痛を緩和します。

このタンニン酸は鉄と結合するとタンニン酸鉄となってしまい収れん作用が失われてしまうだけでなく、鉄も吸収されなくなってしまいます。

タンナルビンの添付文書を見ると鉄剤のと併用は禁忌になっていますが、フェロミア、インクレミン、フェログラデュメットの添付文書上では併用注意となっています。


フェロミアは吸収率を改善した薬剤であり、お茶やコーヒーといったタンニンを多く含み飲料と同時服用しても鉄吸収及び貧血改善に影響はみられておりません
一方フェログラデュメットはタンニン酸で1/2、お茶で2/3に低下します。(フェロミア インタビューフォーム 安全性に関する項目)


タンナルビンのメーカーに確認したところ、禁忌になっているが2時間以上間隔をあければ問題ないとのことでした。




ちなみに緑茶はタンニンが10%前後しか含まれておりません。
1杯のお茶に茶葉10g使い、抽出率100%でやっと1g(タンナルビンの1回服用量)です。

これを考えるとタンナルビンとフェロミアだと影響がでる可能性があるかもしれないので、わざわざ同時服用する必要はないのかと思います。

禁忌にしておく必要性はないと思いますが。




 2017年2月7日

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