骨粗鬆症治療薬のエビデンスと非定型骨折リスク~2015ガイドラインより~
・大腿骨近部または椎体の脆弱性骨折あり。
・上記部位以外の骨折があり、骨密度がYAMの80%以下。
・脆弱性骨折はないが、骨密度がYAMの70%以下。
骨粗鬆において最も重要なことは骨折しないことであるので、治療開始も骨密度より骨折に重点が置かれている。
骨粗鬆症治療薬の種類
・カルシウム薬
・女性ホルモン薬
・活性型ビタミンD3製剤
・ビタミンK
・ビスホスホネート製剤
・選択的エストロゲンモジュレーター(SERM)
・カルシトニン製剤
・甲状腺ホルミン
・抗RANKL抗体
・ビスホスホネート製剤
・選択的エストロゲンモジュレーター(SERM)
・カルシトニン製剤
・甲状腺ホルミン
・抗RANKL抗体
ガイドライン中の有効性
A:骨折を抑制する B:抑制の報告あり C:抑制の報告なし
ビスホスホネート製剤は継続服用(5年以上と言われている)すると非定型骨折のリスクが高くなる。
ビスホスホネート製剤により非定型骨折(特殊な骨折)のリスクは増加するが、定型骨折(通常の骨折)のリスクは減少する。
非定型骨折より定型骨折のほうが10倍以上起こりやすい。
ビスホスホネート製剤の服用により定型骨折リスクは半減する。
ビスホスホネート製剤を服用しないで起こる定型骨折の割合のほうが、服用していて起こる非定型骨折より起こりやすい。
よって、通常は非定型骨折を避けるために服用をやめるより、定型骨折のリスクを半減させるために服用を継続するほうが有益と考えられている。