レルベアからβ刺激薬を抜いたアニュイティ フルタイドやオルベスコとの違いは?
デバイスはレルベアと同じエリプラを採用しており、販売会社も同じグラクソからです。
何が違うのかと言えば、レルベアはβ刺激薬のビランテロールが入っているのに対し、エニュイティはステロイド単剤となっています。
こんなんいつ使うんだろう?
別にフルタイドとかオルベスコでよくない?
と思ったので、どんな特徴があるか調べてみました。
基本情報
適応:気管支喘息
用法:1日1回 1回100μg又は200μg
デバイス:エリプタ
適応は気管支喘息のみとなっています。
レルベアは100μgのほうだけCOPDにも適応ありますね。
まぁCOPDの治療は通常気管支拡張薬(抗コリン薬、β刺激薬)で行い、それでもダメな場合にステロイドの追加となるため、ステロイド単剤のこの薬がCOPDの適応をとる必要はないでしょう。(レルベア使えばいいし)
あと小児適応もないので、小児にはフルタイド、オルベスコになりそうです。
特徴は1日1回で効果が得られる点かと思います。
他の吸入ステロイドはオルベスコ以外1日2回吸入です。
臨床成績
アニュイティとフルタイドの比較試験
ステロイド+β刺激薬で治療中の患者に対して、アニュイティ又はフルタイドへのステップダウンを行った場合の比較試験の結果があったので見てみましょう。(IFより)
対象
レルベア100で喘息コントロールが良好に維持されている日本人の成人気管支喘息患者を対象に
・アニュイティ100μgを1 日1回吸入投与(123 例)
・フルタイド100μgを1日2回吸入投与(124 例)
・フルタイド250μgを1 日 2 回吸入投与(124 例)
に変更した際のコントロール良好率を調べた。
結果
コントロール不良により中止した被験者の割合は
・アニュイティ100μg 群で 4.9%
・フルタイド100μg 群で 7.3%
・フルタイド250μg 群で 8.1%
投与 12 週目に喘息コントロール良好の条件を満たした被験者の割合は、
・アニュイティ100μg 群で 89.5%
・フルタイド 100μg 群で 78.2%
・フルタイド250μg 1群で83.1%
この結果を見ると、
フルタイド100μg×2回<アニュイティ≒フルタイド250μg×2回
といったところでしょうか。
喘息が落ち着いておりステップダウンでステロイド単剤で治療をしたいとき、いままではレルベア→オルベスコetcのダウンだったのが、レルベア→アニュイティで同ステロイドでステップダウンできますよ的な先略ですね。
別の臨床試験で、FEV1(1秒量)のベースラインからの改善具合を見た他の比較試験でもアニュイティとフルタイド250群は同程度でした。(海外第Ⅲ相試験(FFA112059 試験))
ちなみにオルベスコとフルタイドだと作用はフルタイドのほうが強いが、オルベスコのほうが粒子径が小さく、より細部の炎症まで届きます。
また、オルベスコは肺にいってから効果がでる(局所作用)のため、嗄声の副作用が出にくくなっているそうで。
この結果を見ると、
フルタイド100μg×2回<アニュイティ≒フルタイド250μg×2回
といったところでしょうか。
喘息が落ち着いておりステップダウンでステロイド単剤で治療をしたいとき、いままではレルベア→オルベスコetcのダウンだったのが、レルベア→アニュイティで同ステロイドでステップダウンできますよ的な先略ですね。
別の臨床試験で、FEV1(1秒量)のベースラインからの改善具合を見た他の比較試験でもアニュイティとフルタイド250群は同程度でした。(海外第Ⅲ相試験(FFA112059 試験))
ちなみにオルベスコとフルタイドだと作用はフルタイドのほうが強いが、オルベスコのほうが粒子径が小さく、より細部の炎症まで届きます。
また、オルベスコは肺にいってから効果がでる(局所作用)のため、嗄声の副作用が出にくくなっているそうで。
デバイスについて
エリプタはグラクソさんの商品でここ最近使われているデバイスです。
売りはワンアクションで吸入までいけるところ(だそうです)。
ただフタを開けて吸うだけなのでかなりわかりやすく、どこかの研究発表(山形の学会で見た記憶がかすかに)でディスカス、タービュヘラー、エアーと比較して2回目以降の指導不要率及び間違った使用をしている率が最も低かったそうで。
エリプタの吸入方法(指導せん)はこちら。
ステロイド単剤吸入の比較一覧
現在あるステロイド単剤の吸入薬一覧になります。
と、いったところです。
ざっくりアニュイティは1日1回、エリプタで吸いやすい。
エアゾールタイプのほうがいい人は他のものって感じで覚えておきます。
ちなみにフルチカゾンフランカルボン酸エステルってアラミストの成分でもあります。