ペンタサ、アサコール、リアルダの違い

メサラジン製剤3つの違い


メサラジンは潰瘍性大腸炎(直腸炎型の患者や軽症から中等症の左側大腸炎型・全大腸炎型)やクローン病の寛解導入療法及び寛解維持療法の基本的治療薬となっている

最近リアルダ1200㎎が登場し、これで潰瘍性大腸炎に使用されるメサラジン製剤はアサコール、ペンタサ、リアルダの3製剤となった。

メサラジンに関してはさらに錠剤、腸注、坐剤、顆粒と4種類の剤形が存在する。(これらの違いはまた今度)

今回はアサコール錠、ペンタサ錠、リアルダ錠の違いについてまとめていきます。


DDSによる分類

メサラジンは病変部位に直接作用し抗炎症作用を示すとされており、その治療効果は病変部中濃度と相関すると報告さている。
( Frieri, G. et al.Gut. 47(3)4102000))

このため、メサラジン製剤は病変部位で薬物が放出されるように様々な工夫がされている。(普通錠だけ上部消化管ですぐ吸収されちゃうそうです)

これら3種類は、DDS(ドラッグデリバリーシステム)の違いにより腸内の何処で薬物が放出されるが異なっている。

消化器系は口から近い順に、
胃→小腸(十二指腸→空腸→回腸)→大腸(結腸→直腸)→肛門

上記を見ながら各薬剤を見ていきましょう。

アサコール

メサラジンを高分子ポリマーでコーティングすることにより、pH7以上となる回腸末端から大腸全域にメサラジンが放出される(pH依存放出性フィルムコーティング錠)ように設計されている。(アサコールIF)

回腸下部~大腸で放出

ペンタサ 

有効成分であるメサラジンをエチルセルロースでコーティングし、小腸から大腸全体に放出するよう製剤設計された放出調節製剤。
病変部位である腸管内で徐々に放出するように設計された経口放出調節製剤。(ペンタサIF)

小腸~大腸で放出

リアルダ 

メサラジンを親水性基剤及び親油性基剤からなるマトリックス中に分散させた素錠部に pH 応答性の高分子フィルムによるコーティング…
胃内および小腸付近でのメサラジンの放出が抑制され、本剤が大腸付近へ移行すると、高分子フィルムが溶解して素錠部が腸液にさらされ、親水性基剤及び親油性基剤が腸液の素錠部内部への浸透を抑制し、メサラジンが徐々に消化管中に放出される…
大腸全域に持続的に放出することが可能な放出制御製剤である。(リアルダIF)

大腸で放出

まとめると…
大腸の炎症にはアサコール、リアルダ。
大腸より上にも炎症がある場合はペンタサ(錠)。


適応

上記薬物の放出場所の違いにより、適応も変わってきます。
潰瘍性大腸炎は大腸の炎症、クローン病は口腔粘膜~大腸全てに炎症がみられる。

このため、大腸で放出されるアサコール、リアルダは潰瘍性大腸炎のみの適応、小腸でも作用するペンタサはクローン病にも適応がある。

潰瘍性大腸炎:アサコール、リアルダ、ペンタサ
クローン病:ペンタサ



用法・用量

アサコール錠400mg

通常 :1日2400㎎ 分3 (寛解期は分1でもOK)
活動期:1日3600㎎ 分3

ペンタサ錠250mg、500㎎

潰瘍性大腸炎
通常 :1日1500㎎~2250㎎ 分3 (寛解期は分1でもOK)
活動期:1日4000㎎ 分2

クローン病
通常 :1日1500㎎~3000㎎ 分3

リアルダ錠1200mg

通常 :1日2400㎎ 分1
活動期:1日4800㎎ 分1


アサコールでは1回2錠1日3回服用しなければならなかったのに対し、リアルダは1日1回2錠飲めばよいので、継続的に服用しなければならない患者さんにとってかなり便利でしょうか。(リアルダIFでもここをお勧めしています)

コンプライアンス改善目的はわかるのですが、有効性はどうなんでしょうか。

有効性の比較

アサコール VS リアルダ

リアルダのインタビューフォームを見るとアサコールとの比較試験がされているが、見たところすべての試験においてリアルダがアサコール(pH依存型メサラジン)と同等または優勢という結果となっている。
リアルダインタビューフォームより

ペンタサは作用部位が異なってくるので比較は必要ないですかね…

ペンタサは剤形によって作用部位を選べるのでこの辺も今度まとめてみます。


まとめ

大腸にはアサコール、リアルダ。

大腸より上にも炎症があるときはペンタサ。

アサコールVSリアルダ:コンプライアンス、有効性はリアルダ優勢。

 2017/05/21

関連記事