リスペリドン内用液は銘柄によってお茶と混ぜても含量低下しない?
リスパダール内用液(リスペリドン)はカテキン類と結合し、不溶性物質を生成してしまうため、混合すると含量が落ちます。(メーカー解答)茶葉抽出飲料(紅茶、烏龍茶、日本茶等)及びコーラは、混合すると含量が低下することがあるので、希釈して使用することは避けるよう指導すること(リスパダール添付文書)
リスペリドンがカテキン類と結合するとのことなので、ジェネリックも全部ダメなんじゃないかと思っていたんですが、データを見ると含量が低下していない銘柄もある。(ただし、データ上なだけで理論上は含量低下する可能性があるため避けるのが無難)
まずは基本となるリスパダール内用液のデータ。
リスパダール内用液
紅茶、緑茶、ウーロン茶は24時間後に含量5%未満という結果になっています。
コーラに関してはコカ・コーラでのデータにおいては24時間で95%でしたが、海外のデータで80%近くまで低下しているので添付文書上記載があります。
次はリスペリドン「ヨシトミ」さんのデータを見てみましょう。
リスペリドン内用液「ヨシトミ」
リスパダールと同じ条件で午後ティー、ウーロン茶、おーいお茶をやっているんですけど、含量全然問題ない(紅茶:104.5%、緑茶:95.6%、ウーロン茶:101.8%)です。
ただ、なんで大丈夫だったのかは不明なので、理論上は含量低下が考えられるので混ぜないようにとのこと。(メーカー解答)
ちなみに他のメーカーも50%以下になったり、先発と同じく5%くらいになってしまったりと様々。
何とも言えないので混ぜないのが無難なんでしょうが、この手の薬は拒薬する方もいるので、普段飲む飲み物に混ぜたいという家族の方も多いかと思います。(牛乳、味噌汁とかは平気です。)
以下各メーカーの紅茶、緑茶、ウーロン茶、コーラをまとめてみました。
ジェネリックメーカー別配合変化一覧
先発品 | トーワ | 日医工 | ヨシトミ | MEEK | ファイザー | アメル | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
紅茶(午後ティ) | 17.3% | 99.5% | 95.1% | 102.9% | 5.4% | 6.4% | 58.2% |
緑茶(おーいお茶) | 4.4% | 99.2% | 84.0% | 100.5% | 83.9% | 69.6% | 4.7% |
ウーロン茶 | 18.2% | 99.6% | 91.1% | 101.8% | 10.6% | 18.1% | 48.1% |
コーラ(コカ・コーラ) | 94.3% | 99.4% | 90.1% | 101.1% | 98.6% | 98.8% | 90.1% |
※24時間後含量(%) ウーロン茶はメーカー不明 |
「トーワ」と「ヨシトミ」は全てにおいてほぼ影響を受けておりません。
添加物の違い??
でも共通点がなくて考察が難しそうです…
水で飲むのが無難ですが、どうしてもお茶系と混ぜたい人はトーワかヨシトミを使うのがよさそうです。
その他各IFに大丈夫な飲料はまとまっているので、患者さんにあったものを探してあげましょう。
水で飲むのが無難ですが、どうしてもお茶系と混ぜたい人はトーワかヨシトミを使うのがよさそうです。
その他各IFに大丈夫な飲料はまとまっているので、患者さんにあったものを探してあげましょう。