ミグシス、デパケン、トリプタノール 片頭痛予防にはどれ?

ACEやARBでも予防効果あり? 片頭痛予防薬のエビデンス

片頭痛発作の予防でよく見る処方はCa拮抗薬のミグシス、抗てんかん薬のデパケン、抗うつ薬のトリプタノールなどですが、ACE阻害薬やARBの一部も同程度の有効性が示されているそうです。

あまり処方を見ないので調べてみました。

保険適応

片頭痛の発作予防に使われる薬剤は保険適応があったり、なかったり、保険支払いは認められていたりと様々です。

片頭痛発作予防の適応がある薬剤

ミグシス(ロメリジン)
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)
インデラル(プロプラノロール)

適応はないが保険支払いは認められている薬剤※

トリプタノール(アミトリプチリン)

適応もなく保険支払いも認められていない薬剤※

ゼストリル(リシノプリル)
ブロプレス(カンデサルタン)
ビタミンB2
テルネリン(チザニジン)


上記以外にもエビデンスが認められてる薬剤は多数存在します。

 エビデンスがある薬剤(日本神経学会より)
ロメリジン、ベラパミル、バルプロ酸、トピラマート 、プロプラノロール、メトプロロール、アテノロール、ナドロール、アミトリプチリン、イミプラミン、ノルトリプチリン、フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン、デュロキセチン、リシノプリル,カンデサルタン、オルメサルタン、フィーバーフュー、ビタミンB2(リボフラビン)、マグネシウム、呉茱萸湯

※保険支払いの判断は社会保険診療報酬支払基金の審査情報提供時例を参考にしております。

各薬剤のエビデンス

代表的な薬剤のエビンデスになります。

バルプロ酸Na:A
トピラマート:A
アミトリプチリン:A
プロプラノロール:A
メトプロロール:A
ジヒドロエルゴタミン:A
ロメリジン:B
ベラパミル:B
カンデサルタン:B
リシノプリル:B

※A:複数のRCT(ランダム化比較試験)で一致した結果あり B:RCTによるエビンデンスもあるが不完全 C:RCTによるエビデンスはなし

カンデサルタン、リシノプリルのエビデンスはB、その他オルメテックやエナラプルリに関してはCとなっている。

第一選択薬

数々の予防薬がありますが第一選択薬はどれになるんでしょうか?

科学的なエビデンスがあり、安全性の高い薬剤を低用量から使用し、副作用がみられない限り効果がみられるところまで増量することを推奨しているが、薬剤選択の明確な基準はなし。

米国内科学会ではバルプロ酸、トピラマート、メトプロロール、プロプラノロールを挙げている。

台湾では第1選択がプロプラノロール、第2選択がバルプロ酸、トピラマート、トリプタノールとなっている。

日本の場合、保険適応があり、安全性が高いロメリジンの処方から開始されることが多いようですね。

バルプロ酸、プロラノロールは保険適応もあり、エビデンスも高いのですが、副作用(バルプロ酸:眠気、皮膚症状、プロプノロール:循環器系、禁忌も多い)がロメリジンと比べると多い。


以下日本頭痛学会に記載のある薬剤及び有効性一覧

薬剤 エビデンスの質 有効性
バルプロ酸 A 有効
トピラマート A 有効
ガバペンチン B やや有効
レベチラセタム B やや有効
アミトリプチリン A 有効
ノルトリプチリン C 経験的に有効
イミプラミン C 経験的に有効
クロミプラミン C 経験的に有効
トラゾドン C 経験的に有効
ミアンセリン C 経験的に有効
フルボキサミン C 経験的に有効
パロキセチン C 経験的に有効
スルピリド C 経験的に有効
デュロキセチン C 経験的に有効
プロプラノロール A 有効
メトプロロール A やや有効
アテノロール B やや有効
ロメリジン B やや有効
ベラパミル B やや有効
ジルチアゼム C 経験的に有効
ニカルジピン C 経験的に有効
カンデサルタン B やや有効
リシノプリル B やや有効
エナラプリル C 経験的に有効
オルメサルタン C 経験的に有効
ジヒドロエルゴタミン A やや有効
ビタミンB2 B やや有効
チザニジン B やや有効

エビデンスの質は「各薬剤のエビンデス」の項目で述べたものと同じ。

参考:慢性頭痛の診療ガイドライン2013


 2017年5月29日

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