カロナールの作用持続時間と発現時間

アセトアミノフェンは1回400㎎じゃ鎮痛効果は45分しか続かない?  解熱作用はどのくらいで効き始め、何時間続く?


先日アセトアミノフェンの有効性について、いろいろまとめましたが、その時に気になる記事を発見しました。

それはアセトアミノフェンの有効血中濃度と投与量の関係です。


アセトアミノフェンの有効血中濃度

アセトアミノフェンの有効血中濃度は5-20ug/mlですが、400㎎/回だと45分しか有効血中濃度以上にならない(カロナールインタビューフォーム)

※ただ、この有効な血中濃度が鎮痛なのか、解熱なのか記載はない。


投与量と作用持続時間、発現時間

鎮痛作用の場合

国内の健常成人男子を対象に行われた臨床データで、鎮痛効果を発揮するために必要とされる有効血中濃度を維持する時間は、1400mgではわずか45分程度であるのに対し、11,000mgでは約6時間になることが示されています。
(shinoda S,et al.Biol Pharm Bull,2007;30(1):157-161) 

以下の表はインタビューフォームより

インタビューフォームだと1000㎎/6時間でも4時間程度しか血中濃度5ug/mLを保ててませんが…


カロナール頓服の場合、服用したら4時間以上は間隔をあけるように指導しますが、1時間くらいで有効血中濃度以下になってる場合がほとんどということですね。



今までの内容は鎮痛作用に関するデータ。
解熱剤として使用する場合にはまた異なるデータがある。


解熱作用の場合

以下、第2回小児薬物療法検討会議報告書より。
コクランレビューで解析対象にされた文献の1つとのこと。

”Walsonらは、38.3~40℃の発熱を呈する2歳から11歳までの小児患者127例を、アセトアミノフェン10mg/kg投与群、イブプロフェン5 mg/kg投与群、10 mg/kg投与群、プラセボ群に分け、それぞれ1回投与後の体温を8時間まで計測した。平熱との体温の差に対する平均体温低下率はアセトアミノフェン投与後1時間、2時間、4時間では、34.2%, 57.5%, 59.0%であった。プラセボ群ではそれぞれ 6.1%, 15.0%, 21.3%で あった。アセトアミノフェンによる解熱効果はプラセボと比較して有意であった。”

投与2時間後は投与後1時間より低下しており、4時間経過後も解熱効果をキープしている。

インタビューフォームの薬効薬理の項目にも「発熱時には投与3時間当たりで、最大効果を発揮する」との記載がある。

解熱剤として使用する場合は4時間は十分作用していると考えられそうです。

効果が出るまでの時間

上記報告より、効き始めるまでの時間を考えると、1時間では低下率34%なので、ピーク時の半分程度ではあるが、効果は出始めている。

非臨床試験では投与後直後~30分にはすでに低下がみられている。

最大血中濃度到達時間(Tmax)は0.46hなので、30分もすれば効果が出始めるといった説明でよいでしょうか。





鎮痛・解熱ともに添付文書上は4時間以上の間隔をあけるように指示がある。
欧州4か国も同様に最短でも4時間の間隔は必要となっている。


カロナールの鎮痛効果はマイルド、投与量多めにしないと十分な効果を得られないといったところでしょうか。



まとめ

鎮痛効果:1000㎎/回で投与しないと4時間は持続しない可能性あり。(成人)

解熱効果:添付文書の用量で4時間は持続すると思われる

発現時間:投与後30分~効き始める

鎮痛剤の強さ比較一覧はこちら
 2017/05/31

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