デパケンRとセレニカRの違い

デパケンRとセレニカRの違いと切り替え

デパケンRとセレニカRは両方ともパルプロ酸ナトリウムの徐放製剤。
でも用法を見るとデパケンRは分1~2なのに、セレニカRは分1と決まっている。

たま~に切り替えも見るんですが、いきなり変えて大丈夫なんでしょうか?

血中濃度等々から考察。

基本情報

適応

デパケンR
各種てんかん、躁状態の治療、片頭痛
セレニカR
各種てんかん、躁状態の治療片頭痛

用法・用量

デパケンR
400㎎~1200㎎/day(てんかん、躁状態) 分1~2
セレニカR
400㎎~1200㎎/day(てんかん、躁状態) 分1

用法以外は全部同じですね。

規格

デパケンR
デパケンR錠100㎎、200㎎
デパケン細粒20%、40%(徐放製剤ではない)
デパケンシロップ5%(徐放製剤ではない)

セレニカR
セレニカR錠200㎎、400㎎
セレニカR顆粒40%

デパケンはデパケンR錠以外は徐放製剤ではなく、分2~3。

セレニカは顆粒も徐放性であり、錠剤よりややTmaxが早いが、錠剤と生物学的に同等とされている。(以下IFより)


健康成人男子 10 名にセレニカ R 200mg×2 錠及びセレニカ R 顆粒 40% 1g(バルプロ酸ナトリウムとして 400mg)をクロスオーバー法にて単回経口投与した場合の血漿中
薬物濃度推移及び薬物動態パラメータを評価した。セレニカ R 顆粒 40%と比べてセレニ
R 200mg では Tmax の遅延が認められたものの,両製剤は類似した血漿中薬物濃
度推移を示した。血漿中濃度‐時間曲線下面積(AUC0-72hr)及び最高血漿中濃度(Cmax
の対数変換値を用いた平均値の差の 90% 信頼区間は,logAUC0-72hr83.199.1%
logCmax97.6111.3%であり,いずれも同等性の判定基準(80125%)を満たし
ており,両製剤は生物学的に同等であると判断された。

とのことですが、Tmaxを見ると

セレニカR顆粒:8-10h
セレニカR錠剤:15-18h

となっており、顆粒のほうがわりと立ち上がりが早い様ですが…


薬物動態

デパケンR錠、セレニカR錠のCmax、Tmax、T1/2は以下の通り。

デパケンR錠(1回600㎎単回投与時)
Cmax:27.9(μg/ml) Tmax:10.26(h) T1/2:12.29(h)

セレニカR錠(1回400㎎単回投与時)
Cmax:18.18(μg/ml) Tmax:15.8(h) T1/2:16.8(h)
※R顆粒はTmax10.4(h)

Tmax,T1/2ともにセレニカR錠が1.5倍程度大きい。

デパケンR錠は9時間で80%が溶出するのに対し、セレニカR錠は14時間で80%が溶出するとされているため、このような差が生じていると思われる。

セレニカR錠のTmaxは顆粒と比較してもTmaxが遅めであり、セレニカR顆粒とデパケンR錠はほとんど差がないのでこれを見る限りいきなり切り替えても問題ないと思いますが…

ですが、絶対血中濃度に影響がでないとは言えないので、わざわざ安定しているに切り替える必要はないのかと思います。

一包化したいからデパケンRにしたいということもあるかもしれませんが…(セレニカRはPTPから出すと2日で規格外、デパケンRは6ヵ月でも問題なし) (各IFより)


まとめ

デパケンR錠とセレニカR錠ではセレニカR錠のほうがTmax,T1/2ともに長く、分1の投与となる。

ただし、デパケンR錠とセレニカR顆粒は同じくらいのTmax,T1/2となっている。

一包化したい場合はデパケンR錠



 2017/05/09

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