空腹時血糖は食後何時間後の血糖値か

食前の状態は空腹時? 空腹時血糖の定義は何時間絶食?


インスリン治療をしてる患者さんは食前に血糖値を測り、それに合わせてインスリンの投与量を変えたり、中止したりすることがあります。

空腹時血糖は糖尿病の診断基準の1つにも入っていますが、この空腹時とはどのくらい絶食後なのでしょうか。

ガイドライン上の空腹時血糖

糖尿病診療ガイドラインを見てみましたが、何時間後が空腹時血糖に当たるか記載は見つかりませんでした。

ただし、グルコース負荷試験の方法を見ると以下のような記載があります。

糖質を150g以上含む食事を3日以上摂取したのち、10-14時間の絶食後、早朝空腹時に75gブドウ糖を~中略~空腹時と2時間後の測定は必須で~以下略~

ということで、10-14時間絶食していれば空腹時として考えてよさそうです。

食後血糖値の変動

ここまで絶食しなくても多分血糖値は下がっていると思うので、次は食後の血糖値の変化について。

炭水化物は食後30~1時間(長くても2時間)で吸収されるそうなので、すくなくともこの時間は上昇しているはず。

健常人のグルコース負荷試験の結果を記載しているサイトを見ますと、少なくとも3時間後には空腹時以下に戻っていました。(参考:健常成人 26人の 5時間糖負荷試験)

ですが、よく見るとみなさん3,4時間後は初めより低い値になっています。

もちろんこれは食事によるインスリン分泌のせい。

特に普段からチョコレートとか甘いものを多く摂取している人はインスリン分泌が急激に起こる場合があるため、食後に低血糖を起こすこともあるそうです。

胃切除してしまったときのダンピング症状みたいですね。

まとめると、血糖値があがっているのは食後2,3時間、その後一時的に下がり過ぎている時間帯もあるため、食後5間程度空いていれば問題なさそう。


まとめ

診断のためちゃんと検査する際は10~14時間絶食後で測定。

普段の管理の為なら5時間程度あいていれば大丈夫。


 2017年6月6日

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