サワシリン、パセトシンの1回服用量に関する問い合わせ
今回は患者さん向けの内容。溶連菌でよく処方される薬にサワシリン細粒10%、パセトシン細粒10%、ワイドシリ細粒10%、アモキシシリン細粒10%があります。
有効成分はどれも同じアモキシシリンという薬です。
服薬指導をしても「1回でこんなに飲むんですか??」という問い合わせに割と遭遇します。
答えは基本的に「はい」です。
その量を飲んでください。(ただし、心配なら薬局に問い合わせてください。)
では、具体的に見ていきます。
アモキシシリンの用量
アモキシシリンは体重に合わせて投与量を調節します。
1日の成分量は、体重1㎏当たりアモキシシリンという成分が20~40㎎になるようにします。(最大は90㎎/㎏)
通常1日3回に分けて飲みます。
通常1日3回に分けて飲みます。
そしてこれらの薬は10%(成分が10倍に薄まっている)ので、粉の量で考えると10倍飲まなければらななくなります。
つまり
1日で実際に飲む粉の量は体重1㎏当たり0.2~0.4g。
これを3回に分けて飲みます。
1回の粉の量=0.2~0.4g×体重÷3
これを3回に分けて飲みます。
1回の粉の量=0.2~0.4g×体重÷3
実際の例
体重15㎏の子の場合
1㎏当たり0.4gで考えると、
1日で実際に飲む量は 15㎏×0.4g = 6g
3回に分けるので、1回は2gになります。
3回に分けるので、1回は2gになります。
2gと言われてもあまりピンと来ないでしょうか。
塩2g計ってみてください。かなりの量かと思います。
普段風邪をひいたときに出るお薬にムコダイン細粒50%というお薬があると思います。
この薬は体重1㎏に対し1回0.02g飲みます。
この薬は体重1㎏に対し1回0.02g飲みます。
15㎏の子で計算すると、
ムコダイン50%:1日0.06g×15㎏ = 0.9g
3回に分けるので、1回は0.3gになります。
症状を緩和する薬はこのくらいの量が多いので、何種類か混ざっていてもアモキシシリンより全然少ないです。
ムコダイン50%:1日0.06g×15㎏ = 0.9g
3回に分けるので、1回は0.3gになります。
症状を緩和する薬はこのくらいの量が多いので、何種類か混ざっていてもアモキシシリンより全然少ないです。
量が多くて飲みにくい場合
ワイドシリン細粒とアモキシシリン細粒には10%ではなく、20%の濃さの薬剤もあります。
20%なら実際に飲む粉の量は半分にできます。
先生に相談してみるのもよいかもしれません。
体重別1回服用量
10%のものを0.4g/kg出投与する場合の1回服用量は以下のようになります。
10㎏:1回1.3g
15㎏:1回2.0g
20㎏:1回2.7g
※投与量は個々に差がありますので参考値です。