濃度は関係ない サトウザルベは10%も20%も亜鉛華単軟膏
調剤時にトラブルのは濃度とサトウザルベ。
毎回悩むので以下にまとめました。
亜鉛華単軟膏と亜鉛華単軟膏の区別
亜鉛華単軟膏
サトウザルベ10%サトウザルベ20%
亜鉛華(10%)単軟膏「○○」
これらは全て単軟膏でジェネリック。
なので、10%なら(サトウザルベ以外の単軟膏は全て10%)銘柄が何できても変更不可欄にチェックがなければ変更可能。
サトウザルベ20%は単軟膏で唯一の20%。
なので変更できるものはなし。
亜鉛華軟膏
亜鉛華軟膏
亜鉛華軟膏「○○」
薬品名に濃度が記載されていないが全て20%。
→局方品(先発、後発区分なし)のため銘柄変更不可。
初めて見たときは濃度の違いで分かれているのかと思っていましたが、実際は基剤の違いによるもの。
基剤の違い
亜鉛華単軟膏
基剤:単軟膏(ミツロウ、植物油)亜鉛華軟膏
基剤:白色軟膏(流動パラフィン、白色ワセリン)
亜鉛華軟膏もサラシミツロウを含有している。
単軟膏についてみると、植物油に関してはほとんどがダイズ油、ミツロウに関してはほとんどがミツロウ。
ただし、サトウザルベはダイズ油でなくナタネ油、ミツロウでなくサラシミツロウが使われている。
ミツロウ【黄色】を干したものがサラシミツロウ【白色】だそうで。
酸化のされやすさを示す値にヨウ素価がある。
不飽和脂肪酸が多いほど酸化されやすいのだが、ヨウ素価はその2重結合の数が多いほど大きくなる。
ダイズ油は140前後、ナタネ油は100前後。
ダイズ油よりナタネ油のほうが酸化されにくい。
とりあえずミツロウ系+植物油=単軟膏。
ただし、サトウザルベはダイズ油でなくナタネ油、ミツロウでなくサラシミツロウが使われている。
ミツロウ【黄色】を干したものがサラシミツロウ【白色】だそうで。
酸化のされやすさを示す値にヨウ素価がある。
不飽和脂肪酸が多いほど酸化されやすいのだが、ヨウ素価はその2重結合の数が多いほど大きくなる。
ダイズ油は140前後、ナタネ油は100前後。
ダイズ油よりナタネ油のほうが酸化されにくい。
とりあえずミツロウ系+植物油=単軟膏。
有効成分である酸化亜鉛は消炎、防腐、乾燥(滲出液吸収)、収れん作用がある。
なので、単軟膏の場合、10%より20%のほうがこれらの作用が強いと思われる。
乾燥させ過ぎたくない場合は10%のほうが良さそう。
まとめ
サトウザルベ=亜鉛華軟膏
濃度は関係ない
滲出液吸収性:亜鉛華軟膏>単軟膏軟膏
濃度は関係ない
滲出液吸収性:亜鉛華軟膏>単軟膏軟膏