リスペリドン内服液と錠剤の速効性の違い

リスペリドン内服液は錠剤より速効性がある? 

リスパダール(リスペリドン)には錠剤、細粒、注射剤、内用液がある。

内用液は錠剤と比較すると多少効果発現が早いらしい。
確かに頓服のリスペリドン内用液の処方は見るが、錠剤は見たことない。

データ的にはどの程度違うのでしょうか。

発現時間の比較

錠剤のTmax:1.13(h)
液剤のTmax:0.81(h)

※主代謝物の薬理作用は未変化体と同程度~やや弱い(リスパダールインタビューフォーム)
確かに若干は立ち上がりが早いようですが…本当に多少。
ちなみにインタビューフォームでは錠剤と内服液は生物学的に同等との記載。


血中濃度と有効性

血中濃度はやや内服液のほうが早いかもしれませんが、リスペリドンの作用は血中濃度との相関性がない
(リスパダールインタビューフォーム、Br J Clin Pharmacol. 1999 Apr;47(4):460-1.)

こうなると内服液のほうが速効性がありますとは言えないですね…

頓服で内用液が多いのは飲ませやすかったりといった部分が大きいのでしょうか。


エビリファイの場合

ついでにエビリファイの内服液と錠剤についても見てみました。
内用液のほうがやや最高血中濃度到達が早い。
リスペリドンと同じような結果です。
こちらも生物学的には同等とされている。

まとめ

最高血中濃度到達時間は内用液のほうが若干早い。

ただし、血中濃度と薬理作用に相関性はないとされている。

 2017年9月23日

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