抗真菌外用剤とステロイドの混合

テルビナフィンクリームとステロド外用剤の混合は有効?

先日下記処方を受けた。

テルビナフィンクリーム10g
アンテベート軟膏10g
上記薬剤混合 1日1回


水虫は白癬菌が原因であり、通常ステロイドを使えば免疫が低下し、症状が悪化するのではと思う。

しかし、実際は白癬菌により炎症が引き起こされているのでステロイド外用剤を使用して1-2週間は赤み・痒みが引くことがある。
その後免疫が低下し、症状が悪化してしまうこともあるそうですが・・・

以前は、ステロイドは水虫を悪化するだけという考えが一般的だったようですが、最近は併用・混合の有効性についても報告がある。



ステロイドの併用・混合の意図

いろいろ調べてみると、ステロイドと抗真菌薬の併用することはあるようで、炎症が強い場合に先に炎症を抑える意図があるようです。
(Am Fam Physician. 2002 May 15;65(10):2095-102.)

炎症が強すぎると抗真菌薬が効きにくかったり、抗真菌薬による接触性皮膚炎のリスクが高くなる場合があるとのこと。

また、赤くて痒いという症状は必ずしも水虫というわけではなく、水虫を主訴として受診した患者の13~33%が足白癬患者ではなく、それらの患者の7割以上が湿疹・皮膚炎患者だった(皮膚真菌症診断・治療ガイドライン)という報告もあるので、それもカバーできるように併用する場合もあるよう。


ステロイドの併用・混合の有効性


実際海外にはトラボコートというイソコナゾールとジフルコルトロン(ネリゾナ)の合剤が存在する。

トラボコートにより炎症の強い水虫が改善したとする報告もある。
(Mycoses. 2013 May;56 Suppl 1:23-5.)

ただし、ステロイドの併用は有効性を低下させ、ステロイド関連の副作用発現率を増加させるだけで、あまり有効ではないとする報告もある。
特に小児では治療不良、副作用が多くみられたとのこと。
(Pediatr Dermatol. 2002 Jan-Feb;19(1):78-81.)



ステロイドが炎症を抑えることは確かですが、免疫抑制作用をもつことも確かであり、有効な場合と悪化させる場合があるようです。

併用・混合されていたらその後の経過に注意が必要そうです。

 2017/10/28

関連記事