アザルフィジンENとサラゾピリンの違い

アザルフィジンは腸溶錠 サラゾピリンは通常錠 適応の違いについて


アザルフィジンENとサラゾピリンの主成分はどちらもサラゾスルファピリジン。

どちらも500㎎錠が存在し、ジェネリックで調剤しようとすると混乱する。
アザルフィジンENのENはenteric(腸の)という意味。

アザルフィジンEN=サラゾスルファピリジン腸溶錠
サラゾピリン=サラゾスルファピリジン錠

そしてこの2剤適応が全く異なります。


適応の違い

アザルフィジンEN
適応:関節リウマチ
用方:1日1gを分2(朝夕食後)

サラゾピリン
適応:潰瘍性大腸炎
用法:1日2~4gを分4~6

腸溶錠にしたほうが潰瘍性大腸炎に効きそうですが逆。

アザルフィジンは消化器系副作用防止のため腸溶錠にされた
(アザルフィジンENインタビューフォーム)

サラゾピリンの副作用データがかなり古く母数も少ないが、承認時までの66例中吐き気13.6%、食欲不振9.1%。

アザルフィジンENは承認までの642例中胃痛・腹痛・胃炎4.4%、悪心4.0%、胃不快感2.8%、嘔吐1.4%。

合計したら同じくらいになりそうですが…


適応の違いが生まれた理由

なんでこんなことになってしまっているのか、あゆみ製薬のHPにこんな記載が。

"アザルフィジンEN錠の適応が関節リウマチのみなのは、なぜですか? 

本剤の開発時点で、すでに素錠のサラゾスルファピリジン錠(サラゾピリン®錠)が炎症性腸疾患の適応で承認・販売されていました。関節リウマチの効能取得においては、1984年、胃障害軽減を目的に腸溶性製剤である本剤で臨床試験が行われ、1995年、その有用性により承認されました。そのため、アザルフィジンEN錠の効能・効果は関節リウマチのみとなっています。" 


サラゾピリンが先にあったけど、リウマチにも効いて副作用軽減で腸溶錠にしただけといった感じ。


薬理作用

サラゾスルファピリジンは1/3が小腸でそのままの形で吸収され、残りの2/3は大腸にて腸内細菌に分解され5-アミノサリチル酸とスルファピリジンとなる

サラゾスルファピリジンの作用機序は明確にはわかっていない。
それぞれのインタビューフォームには以下の推測が記載されている。

アザルフィジンEN
炎症性サイトカインの産生抑制、樹状細胞の活性化抑制、アデノシンを介する抗炎症作用、破骨細胞の分化抑制作用、軟骨破壊に関与するMMPの産生抑制作用などが基礎実験で認められている。

樹状細胞の抑制はサラゾスルファピリジンだなく、代謝物の5-アミノサリチル酸とスルファピリジンの混合物でも見られている。

ただし、IL-2抑制作用はサラゾスルファピリジンのみでみられた。

(アザルフィジンENインタビューフォーム)


サラゾピリン
治療活性部分は 5-アミノサリチル酸であることが明らかにされている。5-アミノサリチル酸は組織学的に変化の認められる粘膜上皮下の結合組織に対して特異な親和力を示し、この5-アミノサリチル酸の抗炎症作用により効果をあらわすのであろうと推定されている。

サラゾスルファピリジンは白血球の内皮細胞への接着を抑制するため、全く関わっていないわけではない。

(サラゾピリンインタビューフォーム)
5-アミノサリチル酸は局所作用を示すようです。

ただし、アザルフィジンENも腸溶錠なだけで、小腸で溶出するので潰瘍性大腸炎に効くと思われる。サラゾピリンも別にリウマチに効くと思われる。


まとめ

アザルフィジンEN:腸溶錠、適応はリウマチ
サラゾピリン:通常錠、適応は潰瘍性大腸炎

腸溶錠の理由は消化器系副作用の防止

適応が違うだけでどちらもどちらに効果はあると考えられる。

 2017/10/09

関連記事