アキネトンとアーテンの違い

パーキンソン症状に用いる抗コリン薬の比較

アキネトン(ビペリデン)やアーテン(トリヘキシフェニジル)は中枢神経において抗コリン作用を示し、パーキンソン症状を改善する。

どちらの処方も見るのですが、使い分けはあるのでしょうか。

基本情報

アキネトン(ビペリデン)

適応
①向精神薬投与によるパーキンソニズム・ジスキネジア(遅発性を除く)・アカシジア
②特発性パーキンソニズム及びその他のパーキンソニズム

用法
①②1日3~6㎎を分割(初回は1回1㎎1日2回)

動態
Tmax:1.5h
T1/2:18.4h

アーテン(トリヘキシフェニジル)

適応
①向精神薬投与によるパーキンソニズム・ジスキネジア(遅発性を除く)・アカシジア
②特発性パーキンソニズムその他のパーキンソニズム

用法
①1日2~10㎎を3~4分割
②1日6~10㎎を3~4分割

動態
Tmax:1.2h
T1/2:17.6h

有効性の比較

アキネトン
突発性パーキンソニズム:92%
抗精神病薬によるパーキンソニズム:72%
その他のパーキンソニズム:54%

アーテン
パーキンソン病、パーキンソニズム:84.8%
抗精神病薬によるパーキンソニズム:84%

※各インタビューフォームより

副作用の比較

抗コリン薬の副作用として代表的な口渇、視力異常、便秘、排尿障害、認知機能障害等がある。
これらの副作用のため、パーキンソン病治療薬において使用は避けられがちで、ガイドラインでは補助的な薬剤とされている。

成績調査等がないため発現頻度の詳細はわからないが、アトロピンとの作用比較がある。

唾液分泌抑制
アキネトン:アトロピンの1/3
アーテン:アトロピンの1/8

瞳孔散大
アキネトン:アトロピンの1/3~1/7
アーテン:アトロピンの1/3

※各インタビューフォームより

唾液分泌はアーテンのほうが弱いため、もしかしたら口渇の副作用はアーテンのほうが少ないのかもしれません。

アーテンは再評価申請資料にて口渇(10.2%)、便秘(2.0%)となっている。

薬理作用の比較

アキネトン、アーテンともに中枢においてドパミン欠乏によって線状体に生じている相対的なアセチルコリン系の機能亢進を抑える。

それ以外に平滑筋に対しては直接作用し抗痙攣作用を示す。



あまり大きなさ差はないようです。
力価はアーテン4㎎=アキネトン2mgという記載を見つけた。


まとめ

アーテンのほうが口渇が少ない可能性あり

有効性は大差なし?

抗コリン作用による認知機能悪化がみられる場合があり、両剤とも高齢者には推奨されない。


参考
アーテンインタビューフォーム
アキネトンインタビューフォーム
パーキンソン病治療ガイドライン2011


 2017年11月23日

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