フォーム剤(泡)にすることで薬液漏れを防止 到達部位や使用方法の違いについて
潰瘍性大腸炎は再燃と寛解を繰り返す。
再燃時には短期的にステロイドの経口投与などが行われるが、改善が見られない場合には坐剤や腸注といった剤形の薬剤の投与が試みられる。(寛解導入)
レクタブル腸注フォームは今までの腸注(ステロネマ、プレドネマ)と違い、フォーム剤という特殊な剤形となっています。
今回はフォーム剤にしたことでどう変わるのかについて調べてみました。
大腸の到達部位と保持時間
プレドネマ、ペンタサなどの液状製剤は、100ml注入で直腸~脾彎曲部、横行結腸まで到達する。※2
ステロネマは直腸~S状結腸まで到達するように60mlに設定されている。※3
レクタブルのほうが保持性はよいが、より奥までいくのは液剤のようです。
※1レクタブルインタビューフォーム
※2ペンタサインタビューフォーム
※3ステロネマインタビューフォーム
※1レクタブルインタビューフォーム
※2ペンタサインタビューフォーム
※3ステロネマインタビューフォーム
注入姿勢
レクタブルは立位での使用となります。
注入はポンプドームがもとに戻ることで注入されるため、速度に注意する必要がない。
ステロネマ等は左側を下にした臥位での使用となります。
注入速度は「ゆっくりと」との記載しかありません。
注入はポンプドームがもとに戻ることで注入されるため、速度に注意する必要がない。
ステロネマ等は左側を下にした臥位での使用となります。
注入速度は「ゆっくりと」との記載しかありません。
薬液が漏れにくく、立位で簡単に使用できる点がレクタブルのメリットのようです。
用法の違い
レクタブルは1日2回と決められています。
ステロネマ、プレドネマは特に1日何回という指定が記載されていません。
症状に合わせて使用回数は異なります。