クレメジンが食間に投与される理由と食後投与の是非
最近速崩壊が発売となったクレメジンですが、クレメジンの用法と言えば「食間」が一般的。ただし、添付文書を見ると用法は6gを1日3回に分割投与という記載になっている。
クレメジンが食間の理由
クレメジンの用法は分割投与となっているが、注意事項として「他剤を併用する場合,本剤は吸着剤であることを考慮し、本剤との同時服用は避けること」ととなっている。
腎臓が悪くてクレメジンを服用している患者さんはたいてい他剤も服用している。
そうなると他の薬剤と時間をずらす必要が出てくるため食間という服用になる。
逆に言うと、他の薬を食前に服用していたり、食間に服用しているような場合(ほとんど見たことないですが)、クレメジンは食間ではなく食後でも良いことになる。
全く影響しない薬剤もあれば、かなり低下してしまうものもある。
やはり無難なのは可能な限り間を開けること。
そうなると食間投与が多くなるといったところでしょうか。
他の薬剤を全て寝る前にしてクレメジンだけ毎食後とはできそう。
腎臓が悪くてクレメジンを服用している患者さんはたいてい他剤も服用している。
そうなると他の薬剤と時間をずらす必要が出てくるため食間という服用になる。
逆に言うと、他の薬を食前に服用していたり、食間に服用しているような場合(ほとんど見たことないですが)、クレメジンは食間ではなく食後でも良いことになる。
クレメジンと薬剤の相互作用
全ての薬剤のデータがあるわけがないので、基本は前後なるべく時間が空くにこしたことはなけですが、血中に入ってしまっていればその後クレメジンを服用しても問題にはならない。
Tmaxを目安に、それより時間が空いていればクレメジンを飲んでしまっていいのではないかと思われる。
以下にいくつかデータがあったものを記載しました。
クレメジンとラシックスの相互作用
ラシックスのTmax:1.4~2.0
クレメジンとの間隔が1時間以上空いている場合、利尿作用に影響が見られなかったとするデータがある。逆に45分以内だと利尿作用が減弱してしまっている。※1
クレメジンとニフェジピンCRの相互作用
ニフェジピンCRのTmax:3.3~7.0
同時服用、30分後、120分後において、ニフェジピン血中濃度に有意差はみられなかったとのこと。
ただし、同時服用においてはTmaxがやや延長した。※2
この論文の考察の中に、クレメジンは分子量200~1000の薬剤をほぼ100%吸着する(in Vitro)と記載されている。
ニフェジピンの分子量は346であるので、in vivoでは吸着されてないことになる。
クレメジンとアムロジピンの相互作用
アムロジピンのTmax:9.3
同時服用において血中濃度にはほとんど差がなかったとの報告あり。※1,3
クレメジンとアスピリンの相互作用
同時服用においてCmax,AUCが35%低下したとの報告あり。※2
全く影響しない薬剤もあれば、かなり低下してしまうものもある。
やはり無難なのは可能な限り間を開けること。
そうなると食間投与が多くなるといったところでしょうか。
他の薬剤を全て寝る前にしてクレメジンだけ毎食後とはできそう。
クレメジンと食事の影響
食後投与だと食事の栄養素も吸着してしまうのではないかとい心配がある。
添付文書には、現在のところクレメジンにより生体内の恒常性の異常は見られていないとの記載がされている。
また、メーカーサイトには食前30分と食後30分では、クレアチニン値の上昇抑制、尿毒素かいぜんこうか、透析移行率に差がなかったとする報告がアあると記載されている。※4
まとめ
添付文書上用法は分割投与
様々な薬剤と相互作用を起こす可能性があるためできる限り間隔をあける
(=食間になることが多い)
食後服用で食事の吸収を妨げることは見られていない。
※4 Progress in Medicine/17/2/360~366/1997