インフルエンザウイルスの寿命は?

リレンザを吸った後の容器 いつまでインフルエンザウイルスがいる?

最近リレンザを見かけない薬局も多いかもしれませんが、うちではイナビルより処方が多い。

理由はイナビルのように苦味がなく小児が嫌がらないから。


両方吸ったことありますが、確かにイナビルは苦い。
1回で終わればいいのですが、最低でも2回(まじめにやると2周だから4回)吸わなければなりませんが、1発目で拒否する子も割といる。

リレンザは甘いので口に残ってしまってもそこまで嫌がる子は見ない。


ある患者さんは、熱が高くインフルエンザだろうということでリレンザを出されたが、検査は後日やる予定であり、もし陰性だったら中止して、また高熱で際に使ってと言われたそうです。

この指示の是非については置いておきますが、このとき、1回吸ったリレンザの吸入器に付着したインフルエンザウイルスはいつまで存在しているのかと質問された。


確かに、もし取っておくことになって、次回インフルエンザであろうと思って吸うとき、インフルエンザではない可能性もあるわけで、その状況でインフルエンザウイルス付きの吸入器は使いたくない。


国立感染症研究所感染症情報センターの情報には以下のように書かれている。

”インフルエンザウイルスが環境中でどのくらい生存し感染源となるかは、環境表面の状況(平滑か凹凸か)や気候条件(温度、湿度など)、あるいは付着したウイルスの状態と量によっても変わってきますが、通常の飛沫が付着した場合には、およそ2-8時間程度であろうと考えられています(CDC "2009 H1N1 Flu ("Swine Flu") and You" http://www.cdc.gov/H1N1flu/qa.htm Contamination & Cleaning の項目)。

したがって、もし環境表面にウイルスが付着していたとしても、一晩経っていればそこから感染する可能性はまずないと考えて問題ありません。  ウイルスが生存している状況では、環境表面に付着したウイルスが手に付着し、それを鼻や口にもっていくことで感染する(接触感染)可能性があることが知られています。したがって、インフルエンザを発症した方が出入りしている病院などでは、頻繁に接触する環境表面(ドアノブなど)を適宜清拭することは接触感染の機会を減らすために効果的と考えられます。その場合は、アルコール等を用いての清拭を行うともっとも効果的と考えらえれますが、単純な水ぶきでも付着しているウイルスの量を減らす意味は十分あると思われます。清拭を行った後には手洗いや擦式手指消毒剤による手指衛生を忘れずに行ってください。もっとも、鼻汁や痰などがべたっと付着した場合等には、周りのタンパク質や粘液によってウイルスが守られていることがありますし、ウイルス量も多いので、こういう場合には、アルコール等で消毒しておくほうがよいと考えられます。  

学校や幼稚園等では、発症者がいない、もしくはほとんどいない状況であれば、環境消毒を行う意味は乏しいです。それよりも手指衛生を習慣づける方が重要と考えられます。発症者がいた場合にはその方が頻繁に触れていたところを清拭することで接触感染の機会は減ると考えらえますが、上記のように一定の時間が経っていれば特別な対応は不要です。”


1度吸入して、その後1日放置してあれば感染の恐れはないようですね。

アルコール消毒でなくて水ぶきでも十分なんですね、勉強不足でした。

いくらデータであってもとりあえず軽くアルコール消毒しておきたくなりますけど…


まとめ

通常の環境下なら2~8時間でインフルエンザウイルスの感染力はなくなる。

アルコール消毒が最も有効だが、水ぶきでも十分効果がある。

 2018年2月5日

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