先発品から基礎的医薬品への変更

後発品から基礎的医薬品への変更は可能? 変更で後発品使用率が上がる場合と上がらない場合


「基礎的医薬品」は平成28年度の薬価改定より導入されたもの。

基礎的医薬品

以下のすべてに該当した場合に基礎的医薬品となる。(中医協 総-4 28.1.20)

収載から25年以上経過し、かつ成分全体及び銘柄の乖離率(薬価と販売価格の比率)が全ての既収載品の平均乖離率以下
② 一般的なガイドラインに記載され、広く医療機関で使用されている等、汎用性のあるもの
③ 過去の不採算品再算定品目、並びに古くから医療の基盤となっている病原生物に対する医薬品及び医療用麻薬

なお、基礎的医薬品の制度によらず十分な収益性が見込まれる品目は対象外とするとともに、基礎的医薬品として薬価が維持されている間は継続的な安定供給を求めることとする。

上記①~③に該当すると、薬価改定前の薬価を基に計算した年間販売額が最も大きい銘柄の薬価(改定前の薬価)を当該既収載品の薬価となる。※1

基礎的医薬品となった医薬品は後発品でなくなるため注意が必要。
後発品使用率の計算から除外されてしまう。



基礎的医薬品の対象となった品目の薬価については、同一の成分・剤形・規格の長期収載品と後発医薬品のグループにおいて、“基礎的医薬品”と“基礎的外れ医薬品”の最大2価格帯ができてしまうことがある。※1

乖離率が大きい医薬品(薬価よりかなり安く取引されている)は③に該当せず後発品のまま、小さい医薬品(薬価と販売価格があまり変わらない)については基礎的医薬品に該当するものがでてくる。



乖離率が大きくて、やっていけているものが基礎的医薬品になってしまったら製薬会社がぼろもうけできてしまうので、乖離率が大きいものに関しては外れるようにしているという考えでいいでしょうか。

平成30年度改定時の基礎的医薬品

平成30年度基礎的医薬品に分類されているものはこちら(厚労省:基礎的医薬品対象リスト)

ノルフロキサシンの一部(サワイ、ツルハラ)やデルモゾールGは新たに基礎的医薬品となったようで、薬価がかなりあがっている。

今までリンデロンVGをデルモゾールGに変更していましたが、4月からは薬価も同じで変える意味が全くなくなってしまう。


先発品から基礎的医薬品への変更

28年度に基礎的医薬品が導入された際以下の疑義解釈が出されている。
(2016年9月15日厚労省疑義解釈)


【後発医薬品への変更調剤】

(問1)処方せんにおいて変更不可とされていない処方薬については、後発医薬品への変更調剤は認められているが、基礎的医薬品への変更調剤は行うことが できるか。

(答)基礎的医薬品であって、平成28年3月31日まで変更調剤が認められていたもの(「診療報酬における加算等の算定対象となる後発医薬品」等)については、従来と同様に変更調剤を行うことができる。 なお、その際にも「処方せんに記載された医薬品の後発医薬品への変更について」(平成24年3月5日付け保医発0305第12号)に引き続き留意すること。

今回も同じであればとりあえず変更前から値段が上がらなければ変更調剤はできそうです。


基礎的医薬品と後発品使用率


基礎的医薬品は先発でも後発でもない。

このため使用率の計算から完全に除外される。

先発だと思っていたベンザリンは基礎的医薬品のためニトラゼパムに代えなくても使用率が下がることはない。

ただし、ニトラゼパムは後発品に分類されているため、変更したほうがGE使用率は上がる。

ベンザリン(基礎的医薬品)→変更しない =GE使用率不変
ベンザリン(基礎的医薬品)→ニトラゼパム「○○」(後発) =GE使用率UP

リンデロンVGとデルモゾールGのように、元々先発だったものも後発だったものも両方とも基礎的医薬品になっている場合は変更しても使用率は上がらないから変える意味がない。(薬価が安ければ患者さんのためにはなるが)

リンデロンVG(基礎的医薬品)→変更しない =GE使用率不変
リンデロンVG(基礎的医薬品)→デルモゾールG(基礎的医薬品) =GE使用率不変

リンデロンVG以外にトミロン(セフテラム)、バクタ(ダイフェン)なんかも両方とも基礎的医薬品になっているため変更してもGE使用率は上がらない。

基礎的医薬品の③の定義があるため抗生剤が多い印象。

なかなか複雑…



※1 日本ジェネリック製薬協会

 2018/03/25

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