副作用報告に係る手順書 (地域支援体制加算の算定要件)

地域支援体制加算に必要な副作用報告に係る手順書作成の手引き

H30.8.20追記
①法定手順書(副作用報告に係る部分)+②新規作成手順書の2点を添付し、申請したところ、問題なく受理されました。
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地域支援体制加算の算定要件に副作用報告に係る手順書の作成と報告実施体制の整備が含まれている。

届出には手順書の添付必要だが、H30.9.30までは経過措置となっている。

この改定があったとき、薬剤師会より4,5月には手順書のお手本を作成する旨の報告があったが、なかなかでていなかった。

それがやっと6.18に手順書作成の手引きとして出された。


薬局における医薬品・医療機器等安全性情報報告制度への取組みについて(実施手順等の作成のための手引き)

日本薬剤師会ホームページより

本文:実施手順等の作成のための手引き
別添:医療関係者の副作用報告ガイダンス骨子
→URL削除

厚労省より事務連絡として本文、別添の通知あり。以下より見れます。

「薬局における医薬品・医療機器等安全性情報報告制度への取組みについて(実施手順等の作成のための手引き)」の周知について(情報提供)

本文を見ると、手順書の作成パターンとして以下の2パターンが例示されている。

①現在薬局に置くことが義務づけられている「薬局の運営及び管理に関する手順書」に加筆するターン

②別に手順書として作成するパターン


これに沿ってどちらかのパターンで作成すればよいものと思われる。
※上記通知をみると"本資料は、薬局における副作用等報告制度への具体的な取組みとして、①手順書への加筆(p.4 I 章):法令に定められ、すでに各薬局に備え付けてある「薬 局の運営及び管理に関する手順書」に「薬局における副作用等報告制度への取組みに関する項目」を加筆、②手引の作成(p.7 Ⅱ章):副作用等報告制度に基づいた報告を行う際の留意点や取組み方等を記した手引(法定外の手順書・マ ニュアル・内規等と同義)の作成、を示している。"と記載されており、どちらか一方でよいのか、どちらも作成するべきなのかは判断しにくいのですが、個人的には地域支援体制加算の算定要件は「副作用報告に係る手順書の作成と報告実施体制の整備」との記載のみなので、どちらでもよいのではないかと考えている。



副作用報告に係る手順書作成の流れ


以下は手順書手引き抜粋

①加筆パターン

1 策定済みの法定手順書に加筆する際の趣旨

薬局で調剤した薬剤の交付後の患者に発生した医薬品の安全性に関係すると考えられる事象(イベント)のうち、後述するように、当該事象(イベント) が医師により、治療を要する副作用や軽微とは言えない副作用の発生であると診断された場合で、かつ、当該事象(イベント)が既知の重篤な副作用や、その副作用が未知のものである場合には、薬剤との因果関係が必ずしも明確でない場合であっても、医療機関と連携した副作用等報告を実施する。その際の手順について、より具体的に記述する。


2 法定手順書のどの部分に加筆するか

すでに各薬局で策定されている法定手順書に対し、個別具体的な記載箇所を指し示すことは困難であるが、多くの場合、法定手順書の調剤に係る記載部分への加筆になると考えられ、具体的には、以下の部分が想定される。

・調剤した医薬品の交付後の経過観察に関する部分(他の項目に加筆する方法も考えられるが、上述のように法定手順書は各薬局によって異なるため、 ここでは取り上げていない)


3 加筆する際の具体的な内容例 

法定手順書に加筆する際の具体的な内容例は以下のとおり。ただし、これらは主旨を示したものであり、表現等については、各薬局の法定手順書の他の部分の記載に合わせ、適宜修正する必要がある。

〇副作用の発生が疑われる事象(イベント)が見られた場合 

★患者に副作用の発生が疑われる事象(イベント)が見られた場合には、当該患者に対し、処方した医師の受診勧奨や必要な情報の提供を行う。 患者に軽微・重篤に関わらず未知の副作用の発生が疑われる事象(イベント)が見られた場合、または、既知であっても重篤な副作用の発生が疑われる事象(イベント)が見られた場合、薬剤師は、患者の受診勧奨と共に、処方した医療機関に情報提供を行う。
→受診勧告、医療機関への情報提供に関する記載

★薬局は可能な限り情報提供先の医療機関と協力し、当該事象(イベント) が医師により、治療を要する副作用や軽微とは言えない副作用の発生であると診断された場合で、かつ、当該事象(イベント)が未知の副作用や既知の重篤な副作用である場合には、薬剤との因果関係が必ずしも明確でない場合であっても、医療機関と連携した副作用等報告を実施する。
→医療機関との連携による副作用報告

★薬局が情報提供を行った医療機関が副作用等報告を行う場合、医療機関からの要請に応じ、調剤し交付した薬剤名のほか、お薬手帳等を通じ薬局が入手した当該医療機関以外で処方された薬剤名や、患者の服薬状況等についての情報提供を行う。
→医療機関への情報提供

 ★医師による副作用の診断、患者の転帰、検査値等の副作用を疑う状態に関する情報等を医療機関と共有する中で、薬局から副作用等報告する場合には、処方した医療機関は連名として記入し、報告書を提出する。
→薬局から副作用報告を行う場合の注意

★上記の副作用等報告は、報告が可能となった時点(医師の診断等が定まった時点等)から、原則2週間以内に行う。
→副作用報告の期間

★薬局は、これら副作用等報告を行った事象(イベント)や、副作用等報告に至らずとも、薬局内で副作用等報告制度に基づいた報告について検討した事象(イベント)について、その内容等を適切に管理する。
→情報の保管


4 教育・研修の実施 

法定手順書では、薬局管理者の責務として、医薬品に関与するすべての職員に対し、研修計画を定め、定期的に医療安全の確保や医薬品の情報提供等に関す る教育・研修を実施する体制の確保が求められている。 したがって、当該教育・研修の内容に、副作用等報告制度についての内容も盛り込むことが望まれる。



②手順書新規作成パターン (※青字は手順書の例として考えたもの)

1 .報告体制の構築

副作用等報告は ~中略~ と認識している。

↓上記前置きより

〇記載すべき内容【例】

★副作用等報告制度に基づいた報告を誰が行うか
 ・責任者、担当者の明確化
 ・副作用の発生が疑われる事象(イベント)を見出した薬剤師が、副作用等報告制度に基づいた報告を検討する場合にあっては、その判断に迷った際の対応
★いつまでに副作用等報告を行うか
 ・報告が可能となった時点(医師の診断等が定まった時点等)から、原則2週間以内に行う。

→手順書例
第1章 報告体制の構築
(1) 副作用報告責任者  
・薬局開設者は医薬品・医療機器等安全性情報報告制度に基づく一連の報告業務の責任者を選任する。 
・選任がない場合、責任者は管理薬剤師が兼務することとする。  
・管理者は副作用報告の内容の把握、保管が適切に行われているかの確認を定期的に行う。  
・管理者は副作用等報告制度に関連する教育・研修を定期的に実施し、その実施記録を2年間保存する。

 (2) 副作用報告に係る責任者等に関する事項
・副作用報告は副作用が疑われる事象を見出した薬剤師が行うこととする。 
・「副作用が疑われる事象」の判断が困難な事象に遭遇した場合、管理者との協議のうえ判断する。  
・上記事象を報告制度に基づいたて報告を行うべきものか判断に迷った場合、管理者との協議を行い、最終判断は管理者が下すものとする。 
・実施者は、報告が可能となった時点(医師の診断等が定まった時点等)から、原則2週間以内に行う。


 2 .患者からの聞き取りや対応等について 

一般的に、~中略~ 必要となる。

↓上記前置きより

〇記載すべき内容【例】

★患者に対し、積極的な聞き取りを実施する。
★患者から聞き取った事象(イベント)と副作用との関連に気を配る。
★6種以上の薬剤を服用中の患者や、ハイリスク薬を服用中の患者については、注意深く聞き取りを行う。
★かかりつけ薬剤師にあっては、当該患者の日頃の状況との変化を、より掴みやすい関係であることに鑑み、患者の生活習慣の変化等に関する聞き取りを行う。
★患者に医薬品による副作用の発生が疑われる事象(イベント)が見られた場合には、患者に対し、受診勧奨や必要な情報の提供を行う。

→手順書例
第2章 患者対応
 (1)患者からの情報収集
・薬剤師は普段から副作用の発現に気を配り、患者の訴えに傾聴する。特に以下の患者では副作用発現率が高いとの報告があるため細心の注意を払う。 
 ① 6種類以上の薬剤を服用している患者 
 ② 腎機能・肝機能障害患者 、高齢者、乳幼児、妊婦 
 ③ ハイリスク薬を服用中の患者  
・かかりつけ薬剤師にあっては、当該患者の日頃の状況との変化を、把握しやすい関係であることから、患者の生活習慣の変化等に関する聞き取りを行い、副作用が疑われる事象の有無を把握する。 

 (2)受診勧告 
 ・患者に医薬品による副作用の発生が疑われる事象が見られた場合には、患者に対し、受診勧奨や必要な情報の提供を行う。



3 .処方元医療機関と連携した副作用等報告について 

薬局においては ~中略~ と認識している。

↓上記前置きより、

〇記載すべき内容【例】

★患者に軽微・重篤に関わらず未知の副作用の発生が疑われる事象(イベント)が見られた場合、または、既知であっても重篤な副作用の発生が疑われる事象(イベント)が見られた場合、薬剤師は処方した医師(医療機関) に情報提供する。併せて、必要に応じ、薬局において当該事象(イベント) を検討する際の参考となる、患者の検査値等の提供依頼を検討する。
★情報提供の結果、処方した医師(医療機関)が副作用等報告を行う場合にあっては、要請に応じ、患者が使用中の薬剤(他院で処方されたもの(他院へも情報提供することが望ましい) )や患者の服薬状況等について知り得た情報の提供を行う。
★上記のやり取りの結果、薬局が副作用等報告を行う場合にあっては、報告内容について、処方元の医師(医療機関)に確認を依頼するとともに、処方した医療機関は連名として記入する(現行の報告用紙は連名での提出に 対応した記載欄がないため、適宜、他の欄を活用する)。
★副作用等報告は、原則、メールで行う。

※副作用等報告の対象となる副作用は、「医薬品、医療機器又は再生医療等製品の使用による副作用、感染症又は不具合(医療機器又は再生医療等製品の場合は、健康被害が発生するおそれのある不具合も含む。)の発生について、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止する観点から報告の必要があると判断した情報(症例)」とされ、具体的には、以下の事項(症例)を参考にすること。①死亡、②障害、③死亡につながるおそれのある症例、④障害につながるおそれのある症例、⑤治療のために病院又は診療所への入院又は入院期間の延長が必要とされる症例( ③及び④ に掲げる症例を除く。)、⑥ ①から⑤までに掲げる症例に準じて重篤である症例、⑦ 後世代における先天性の疾病又は異常、⑧医薬品、医療機器又は再生医療等製品の使用によるものと疑われる感染症による症例等の発生、⑨医療機器又は再生医療等製品の不具合の発生のうち、①から⑦までに掲げる症例等の発生のおそれのあるもの、⑩ ①から⑧までに示す症例以外で、軽微ではなく、かっ、添付文書等から予測できない未知の症例等の発生、@医療機器又は再生医療等製品の不具合の発生のうち、⑩に掲げる症例の発生のおそれのあるもの、とされている(「医療機関等からの医薬品、医療機器又は再生医療等製品についての副作用、感染症及び不具合報告の実施要領の改訂について」平成28年3月25日、薬生発0325第4号)

→手順書例
第3章 処方元医療機関と連携した副作用等報告
 (1) 医療機関への情報提供 
・患者に軽微、重篤に関わらず未知の副作用の発生が疑われる事象が見られた場合、または、既知であっても重篤な副作用の発生が疑われる事象が見られた場合、薬剤師は処方した医師(医療機関)に情報提供する。  
・必要に応じ、薬局において当該事象を検討する際の参考となる患者の検査値等の提供依頼を検討する。
 (2) 医療機関との連携
・処方した医療機関が副作用等報告を行う場合にあっては、要請に応じ、患者が使用中の薬剤、服薬状況等について知り得た情報の提供を行う。  
・薬局が副作用等報告を行う場合にあっては、報告内容について、処方元の医師に確認を依頼するとともに、処方した医療機関は連名として記入する。


4 .副作用等報告に関する情報の管理

患者の薬剤服用に係る情報は ~中略~ 個々の薬局における取組みも望まれる。

↓上記前置きより、

〇記載すべき内容【例】

★副作用等報告した元となる薬歴が簡便に確認できるよう、副作用等報告と薬歴の関連付けをしっかり行う。
★副作用等報告の情報管理は、報告用紙の写し等を1つのファイル(情報を電子的に取り扱う場合にあっては1つのフォルダ等)にまとめる等により、適切に保存・蓄積することに加え、PMDAからの調査依頼等、当該副作用等報告に関する情報も薬歴等と関連付けた後、適切に管理する。
★電子薬歴を用いて一元的に情報管理を行う場合にあっては、該当する薬歴に報告用紙の写しを付加(添付)する等により、関連資料を散逸させない工夫を行うとともに、電子薬歴での検索(抽出)を簡便に行うためのシステム上の対応を行う。
★一般用医薬品等の購入者等に関する副作用等報告についても、薬歴に相当する記録を作成し、関連する情報を管理する必要がある。 副作用等報告は薬歴に記載している情報が元となるものであり、不用意に二重管理とならないよう注意する。

→手順書例
第4章 副作用報告の報告手段と保存
(1)副作用報告の対象となる事象 
・薬局において、副作用の初期症状、軽微、重篤等の判断が困難であることから、軽微・重篤に関わらず未知の副作用の発生が疑われる事象の場合は、医療機関と連携した副作用等報告を実施する。 
(2)報告手段 
・厚生労働大臣が独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)とに副作用、感染症及び不具合報告に係る情報の整理を行わせることとしているため、報告者はPMDAの医薬品医療機器総合機構安全第一部情報管理課に対してこれらの報告を行う。  
連絡先 Mail:anzensei-hokoku@pmda.go.jp
FAX:0120-395-390 
医薬品医療機器総合機構安全第一部情報管理課宛 
(3) 報告書の保存  
・報告書の写しに患者氏名、生年月日を記載し薬必要な時に容易に薬歴を参照できるようにし、専用のファイルに保管し、報告の日から2年間保存する。 
・一般用医薬品等の購入者等に関する副作用等報告についても、薬歴に相当する記録を作成し、関連する情報を管理する。
・報告には至っていないものの、副作用の発生が疑われる事象については、該当患者の薬歴に記録を残す。



青字をまとめればとりあえず手順書になるでしょうか。(+教育等に関する項目、手順書の手直しについても記載すべきでしょうか。)
①パターンの法令手順書もついでに加筆しておけば間違いないでしょうか。



 2018/06/19

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