カロナールとロキソニンの併用

ロキソニンとカロナールの飲み合わせ

以前小児でたまにみるカロナール(アセトアミノフェン)とブルフェン(イブプロフェン)の併用について調べましたが(こちらの記事)、今回は成人でロキソニン服用中に頓服カロナールを服用しても問題はないのか、有効性はあるのかについて。

カロナール+ブルフェンで解熱・鎮痛効果が増強されるといった報告が多いことを考えれば、ブルフェンと同じNSAIDsのロキソニンも同じ結果になると考えられるのですが、実際どうなんでしょうか。

NSAIDsとアセトアミノフェン併用

いざPudMedで検索してみましたが、アセトアミノフェンとロキソプロフェンの併用に関するものが全然見つかりませんでした。

イブプロフェンとアセトアミノフェンは出てくるのですが…

この差はなんなんでしょうか。
ロキソニンが欧米ではあまり使われていないからでしょうか。

とりあえず、ロキソプロフェンに限らず、アセトアミノフェン+イブプロフェン以外のNSAIDsに関する情報を集めてみました。

以前イブプロフェン+アセトアミノフェンでもみた論文※1に、その他のNSAIDsとの併用に関する情報が載っている。(21つのRCT,1909名に関するシステマティックレビュー)

このうち、14試験(1129名)において、NSAIDs+アセトアミノフェンとNSAIDs単独の場合を比較している。(下図)

用いられていたNSAIDsは

・ジクロフェナク
・イブプロフェン
・ケトプロフェン
・ロフェコキシブ(日本未小児、米国でも心血管副作用リスクのため2004年発売中止)
・テノキシカム(日本製造中止)

それぞれの併用の有効性・安全性についてみてみます。

鎮痛効果の比較
14試験中9試験(64%)で、NSAIDs単剤よりカロナール併用のほうが鎮痛作用が優れていたと報告されている。
特に術後(歯科含む)の鎮痛効果について、併用のほうが有効であるとの報告が多く見られた。

薬剤別(併用のほうが効果があった割合)では、

イブプロフェン:3試験中2試験(67%)
ジクロフェナク:7試験中4試験(57%)
ケトプロフェン:2試験中2試験(100%)
ロフェコキシブ:1試験中1試験(100%)
テノキシカム :1試験中0試験(0%)

という結果になっている。

最終的な結論として、

痛みの軽減:平均37.7%(±26.6)
鎮痛剤の追加投与の減少:平均31.3%(±13.4)


併用が有効でなかった試験では、そもそも痛みの強さがそこまでではないグループが対象となってしまっていたために、差がでなかったのではないかと考察されています。

ある程度の痛みがある場合に併用が有効・・・当たり前ですね。
NSAIDsでおさまっているのにわざわざカロナール飲みませんから。

今回みた処方のほうに、NSAIDsをベースに飲んでいても痛みが出てしまった場合にはカロナールを併用すると効果はあるのかもしれません。


副作用の比較
2剤併用により副作用が増加するというエビデンスはなし

併用、単剤ともに重篤な副作用はみられず、軽度のもばかりであったとのこと。



ただし、2剤を併用すればその分副作用が起こる可能性は確実にあがりますので、この点に関して注意が必要であることが考察に書かれている。


それは当たり前ですね、2種類飲むんですから、発現率がそれぞれいくら低くでも相加的に増えますからね…

あとは肝機能障害がある人はカロナール気を付けましょうとか、腎機能障害のある人はNSAIDs気を付けましょうとか…当たり前のこと書いてありますね・


まとめ

ロキソニン+カロナールに関する情報は見つからなかったが、同じくNSAIDsに分類されるいくつかの薬剤において、

・併用したほうが鎮痛効果は優れていると考えられる
・副作用が増加するという確実な証拠はない

鎮痛剤の強さ比較一覧はこちら

※1Anesth Analg. 2010 Apr 1;110(4):1170-9
 2018/08/26

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