カリメート経口液からアーガメイトゼリーへの変更

カリメート経口液からアーガメイトゼリーへの変更は可能?

ポリスチレンスルホン酸カルシウムを主成分とする代表的製剤には以下のものがある。

アーガメイトゼリー
アーガメイト顆粒
カリメートドライシロップ
カリメート散
カリメート経口液

上記のうち、先発品はカリメートドライシロップ、カリメート散。
ご述しますが、カリメート経口液は準先発品。

ポリスチレンスルホン酸カルシウム製剤のうち、ジェネリックに分類されているのはアーガメイトのみ。(2018年現在)
アーガメイトゼリーは製剤工夫のため薬価が一部の先発より高くなってしまっている。

アーガメイト20%ゼリー25g(主成分5g):80.7円
アーガメイト89.29%顆粒5.6g(主成分5g):72.2円
カリメート散5g(主成分5g):71円
カリメート20%経口液25g(主成分5g):82.5円

では、カリメートからアーガメイトゼリーに変更は可能でしょうか。

アーガメイトゼリーの剤型

まずはGE変更の基本ルール(こちら参照)により、類似剤型でなければ変更できない。
それぞれの剤型を薬価基準収載医薬品コードより確認すると、

アーガメイトゼリー:液剤(Q:シロップ)
アーガメイト顆粒:顆粒(D:顆粒)
カリメート経口液:液剤(S:内用液)
カリメート散:その他(X:その他)

類似剤型の範囲は
1.錠剤、カプセル、丸剤
2.散剤、顆粒剤、細粒剤、末剤、ドライシロップ剤
3.液剤、シロップ剤、ドライシロップ剤(内服用液剤として調剤する場合に限る。)

カリメート散はその他に分類されているので、アーガメイト顆粒への変更はルールじょう不可。

アーガメイトゼリーとカリメート経口液は両方とも液剤に分類されているため、類似剤型に該当する。


薬価の比較

次に問題になるのが薬価。
剤型が同じ場合は先発→後発の変更において、薬価が上がっても問題ないが、剤型変更や規格変更を伴う場合、変更後の薬価が安くなっていなければならない。

参考:サワイ
アーガメイトゼリーとカリメート経口液はかろうじてアーガメイトゼリーのほうが安いのでこの部分もクリア。

よって変更は可能と判断できる。



さらに詳しく見てみると、

こちらは厚労省HPにある後発品に関する情報について。
アーガメイトは「3」の後発品となっているが、カリメート経口液は空欄。
空欄には基礎的医薬品や昭和42年前の薬等が含まれ、準先発品の場合も空欄となる。
(準先発品の代表品:ヒルドイドソフト軟膏)

ここで薬価収載品目リストを見ると、カリメート経口液は準先発品に分類されている。
そして、後発品のある先発品として〇が付いている。

これらの情報より、カリメート経口液は準先発品であり、後発品が存在する。
類似剤型で存在するものはアーガメイトゼリーのみであり、変更可能。

ちなみに、カリメート散には後発あり部分に〇がついておらず、後発品が存在しないことがわかる。

アーガメイト顆粒は後発に分類されているが、先発がないことになりますね。
これもわかりやすく「4」とは振ってほしいですね。

※この解釈に間違いがありましたらご指摘ください。

まとめ

カリメート経口液→アーガメイトゼリーは変更可能

その他は変更不可


 2018年9月21日

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