薬歴の保存期間

薬歴は3年保存すれば破棄してよい?

処方箋の保存は3年(公費に係るものは5年)となっている。

では薬歴の保存期間は?

3年と答える人が多いかと思いますが、正確には最終記入日から3年。

調剤報酬点数表に関する事項には以下の記載がある。



調剤報酬点数表に関する事項(抜粋)

区分 10 薬剤服用歴管理指導料

(3) 薬剤服用歴の記録には、次の事項等を記載し、最終記入日から起算して3年間保存する


最終記入日から3年間ということは、定期的に来ている患者さんの薬歴はすべて保存しておかないということになる。

なので、基本的にはずっと来ている患者さんのは保存し続けなけれなばならないことになる。



平成27年に出された日本チェーンドラッグストア協会の薬剤服用歴(薬歴)管理ガイドラインにも以下のように記載されている。


薬剤服用歴(薬歴)管理ガイドライン(抜粋)

3.薬歴の保管と個人情報の保護 

1)省略
2)保管年数薬歴は「最終記入の日から起算して3年間保存」しなければならない。ただし、実務面での活用を考えると長期に保存することが望ましい。患者が2年11か月ぶりに来局したとしたら、そこからまた3年間の保存が必要となる。データ保存ならよいが、ペーパーの場合はそのスペースの確保が大変なので、この点からも電子薬歴の導入を検討していただきたい。
(薬局業務運営ガイドラインについて平成五年四月三〇日、薬発第四〇八号厚生省薬務局長通知より)




上記ガイドライン内に出てくる「薬局業務運用ガイドライン」は以下の通り。

薬局業務運営ガイドラインについて (平成五年四月三〇日) (薬発第四〇八号)(抜粋)

11薬歴管理、服薬指導について

~略~なお、薬歴管理カードは保険薬局の「薬剤服用歴管理指導料」を算定する場合最終記載の日から三年間保存する義務があるが、実務面での活用を考えると長期に保存することが望ましい



3年以上の間隔があいてしまった患者さんの薬歴はすべて削除してしまって良いかといういうと、なるべくとっておいたほうがよいとの記載も。

結局、全員分ひたすら取っておくのが安定というわけですね。

電子薬歴ならさほど困りませんが、しっかりバックアップを取っておかないとですね。


まとめ

薬歴は最終記入日から3年保存=定期的に来ている患者さんの薬歴はすべて保存

3年間が空いたとしても、実務上保存しておくことが望ましい。

 2018年10月28日

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