OTCのバファリンシリーズの比較

バファリン、バファリンEX、バファリンプレミアム等の成分比較一覧

普段あまりOTCに触れることがないので、先日バファリンEXの成分をみて驚いた。

「ロキソプロフェン60㎎」

ロキソニンじゃないですかこれは・・・

その他、バファリンシリーズは多数あり、メーカーサイトに何が違うのか記載はあるが、何を根拠にそのように表現しているのかわかりにくかったので、成分を比較してみました。


バファリンシリーズの種類

大人用
バファリン A
バファリン EX
バファリン ルナi
バファリン ルナJ
バファリン かぜEX錠
バファリン プレミアム

小児用
キッズバファリン かぜシロップ(O,P,S)
キッズバファリン せきどめシロップS
キッズバファリン 鼻炎シロップS
バファリンジュニア かぜ薬
小児用バファリン CII
小児用バファリン チュアブル
写真:ライオンホームページより


では、大人のものをメインに成分を比較してみていきます。

バファリン成分比較

添付文書をもとに作成した有効成分等一覧
効果
1錠中の成分含量
A
EX
ルナi
ルナJ
プラスS
※1
プレミアム
かぜEX※2
解熱
鎮痛
アスピリン※3
330
 
 
 
250
 
 
アセトアミノフェン
 
 
65㎎
100
150
65㎎
 
イブプロフェン
 
 
65㎎
 
 
65㎎
50
ロキソプロフェン
 
60
 
 
 
 
 
補助
無水カフェイン
 
 
40㎎
 
60
40㎎
8.33
AIPA尿素※4
 
 
 
 
15
30㎎
 
胃薬
水酸化アルミニウム
 
120
35㎎
 
35
35㎎
 
ヒドロタルサイト
100
 
 
 
 
 
 
 
1回量
2
1
2
13
2
2
3
使用可能年齢
15歳以上
15歳以上
15歳以上
7歳以上
15歳以上
15歳以上
15歳以上
売り文句
早く効く
様々な痛みに
頭痛、生理痛に
早く効く
小中高も使える頭痛、生理痛
頭痛、熱に
早く効く
頭痛に速効
熱、喉の痛みに
※1 販売終了 
※2 かぜEX錠はクレマスチン、ブロムヘキシン、メチルエフェドリン、ジヒドロコデイン、ビタミンCを含む
※3 アスピリン=アセチルサリチル酸
※4 AIPA尿素=アリルイソプロピルアセチル尿素

注意:成分含量は1錠中なので、1回量を比較する際は注意。


各薬剤の特徴


バファリンA

バファリンといえばアスピリンのイメージの元。
基本系といったところでしょうか。

ヒドロタルサイトはアルミニウム、カルシウム、マグネシウムを含む制酸剤。

医療用医薬品のバファリン配合錠A330もほぼ同じくアスピリン330㎎と胃薬のダイアルミネート150㎎を含む。

胃に優しいとの表現はこの制酸剤配合を意味している。
(制酸剤等配合しているものは他にもたくさんありますが)

医療用のバファリンA330インタビューフォームを見ると、アスピリン単剤と比較し、制酸剤の入っているバファリンA330は胃腸障害がアスピリン62.8%に対し、バファリン5.2%となっている。
こんなに差がでるという結果もあるんですね。


バファリンEX

まさかのロキソプロフェン60㎎+制酸剤(水酸化アルミニウム)

ロキソニンSプラスは制酸剤が酸化マグネシウムなので、もはやどちらでも・・・

個人的には名前をどうにかしてほしい・・・


バファリンルナi

頭痛、生理痛にとのことですが、成分はアセトアミノフェン+イブプロフェン。

1回2錠なので各130㎎、ついでにカフェインも。
カロナール300㎎+ブルフェン100㎎服用している感じですね。そう考えると割と多いのかなといった印象。

制酸剤も入っていますが、アセトアミノフェンもイブプロフェンもそこまで胃に負担はないのかなと・・・

早く溶けるクイックメルト錠(特許:速崩壊+速溶解)だそうです。
どのくらいことなるのでしょうか。データ見つけたら更新。


バファリンルナJ

7歳から使用できるように成分はアセトアミノフェン100㎎のみ。
7歳~11歳未満は1回1錠、11歳以上~15歳未満は1回2錠、15歳以上は1回3錠。

OTCなのでしょうがないのかもしれませんが、7歳で100㎎は少々少ないでしょうか。
カロナールでいいですね。


バファリンプレミアム

ルナiにアリルイソプロピルアセチル尿素を追加=鎮痛作用増強。
ただし、アリルイソプロピルアセチル尿素は鎮静作用があるため、眠気が出る可能性がある。

各添付文書に「眠くなる成分を含まない」と記載されているものはアリルイソプロピルアセチル尿素を含まないものとなっている。

こちらにはクイックアタック錠(イブプロフェンを早く溶かす)と書いてある。
クイックメルトと違うんですかね、同じ構造をさしているのでおそらく同じ。

HPのバファリンA都の違いの説明を見ると、

"バファリンAはバファリンのスタンダードな鎮痛薬として「痛み」「熱」など、さまざまな症状に悩む幅広い層の人にオススメしております。 バファリンプレミアムは、つらい頭痛に速効・すぐれた効き目、さらに胃へのやさしさを両立したバファリンの最上位アイテムです。"

と記載されている。イブプロフェン+アセトアミノフェンが頭痛に特化しているという訳ではないと思うのですが・・・
アスピリン330㎎VSイブプロフェン260㎎+アセトアミノフェン260㎎の試験がないか調べてみます。


バファリンプラスS

2013年に販売終了。
バファリンプラスSの進化版がバファリンプレミアムとのこと。

アスピリンを解熱剤として使うことは今時ほとんどないので、このような変更がおこなわれたのでしょうか。


バファリンかぜEX錠

総合感冒薬になっている。

解熱:イブプロフェン
鼻水:クレマスチン
去痰:ブロムヘキシン
鎮咳:エフェドリン、リンコデ



以上、個人的な意見をかなり記載しているので、成分表以外は参考程度に。

アセトアミノフェン+イブプロフェンがやはりなんでしょうか。
以前記事に書いた通り、2剤併用は確かに単剤より効果はあがりますが、ロキソプロフェン単剤と比較するとどうなんでしょうか。

ロキソプロフェンVSアセトアミノフェン+イブプロフェンの試験も探してみます。

とりあえず、バファリンでもぜんぜん成分が違うので、併用薬確認時は注意ですね。

 2018年12月3日

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