イブプロフェンとロキソニンの強さ比較

頭痛にはイブプロフェン? ブルフェン(イブプロフェン)とロキソニン(ロキソニン) 鎮痛作用、副作用の比較

ロキソニンと様々な薬剤を比較してきましたが、今回は使用頻度の高く、頭痛には有効性が高いとされているイブプロフェンとの比較についてまとめてみました。

基本情報

適応、用法については割愛(添付文書参照)。
差がある部分をピックアップ。

使用できる年齢

イブプロフェン
5歳~使用可能。(4歳以下は使用経験が少なく安全性確立なし。)

ロキソニン
成人~(小児以下に対する安全性確立なし)

作用発現・持続時間

イブプロフェン
発現時間:Tmax=2.1時間
持続時間:T1/2=1.8時間

ロキソニン
発現時間:Tmax=0.79時間(活性代謝物)
持続時間:T1/2=1.3時間(活性代謝物)


イブプロフェンのほうが立ち上がりが遅く、消失も早い。
持続、速効性はロキソニンのほうがよさそう。


鎮痛作用の比較

片頭痛に対する有効性
イブプロフェンは頭痛に有効性が高いNSAIDsとされてきた。
慢性頭痛ガイドライン※1には以下の記載がある。
これは強さではなく、エビデンスと有効性に基づいた推奨レベル

イブプロフェンは200㎎、400㎎で2時間後の頭痛を優位に減少。
ロキソプロフェンはRCTレベルの報告がないため推奨レベルが低くなってしまっている。

→エビデンス的には片頭痛にはイブプロフェン

ただこうなるとカロナールでもいいのではと・・・
前提として、アセトアミノフェン、NSAIDsは軽度~中等度の片頭痛に使用。それ以上(重度)の場合はトリプタン系となっている。※1



緊張型頭痛に対する有効性
緊張型頭痛は日常起こる頭痛の中で最も頻度が多い。
急性の痛みにはNSAIDs、アセトアミノフェンの頓服が推奨されている。

薬剤間の使い分けに関するエビデンスは少ないとされているが、ガイドラインでは以下の薬剤が推奨グレードAとされている。

推奨グレードA(いずれも頓服で使用)
アセトアミノフェン500㎎、アスピリン500~1000㎎、イブプロフェン200~800㎎、ケトプロフェン25㎎、ナプロキセン200~600㎎、ジクロフェナク12.5~50㎎、ロキソプロフェン60㎎

→緊張型頭痛に対して使い分けするエビデンスは特になし



腰痛に対する有効性
以前も取り上げたが、慢性疼痛治療ガイドライン※2において、腰痛に対して使用する場合、NSAIDs間での差は見いだせていないとされている。

文献を探してみましたが、イブプロフェンとロキソプロフェンの比較でヒットはなし。
※2ガイドラインで引用されているシステマティックレビューも無料ではなく、ロキソプロフェンとイブプロフェンを比較していかは不明。

NSAIDs間での差が見いだせていないのであれば、ロキソプロフェン、イブプロフェンの差もないと推測される。

→有効性に差はないと思われる(エビデンス不十分)



鎮痛作用全般の比較
参考までに直接比較ではないが、各薬剤で行われた鎮痛作用の比較試験の見比べ。

この情報からはどちらが強いかは全くわかりませんね。

解熱作用についても調べてみましたが、イブプロフェンとロキソプロフェンで文献が見つからないため不明。



副作用の比較※3.4

イブプロフェン
総症例17,485例中、 532 例(3.04%)で副作用
消化器系(胃部不快感、食欲不振、腹痛、悪心・嘔吐等:2.99%)
発疹(0.20%)
そう痒 (0.14%)
顔面浮腫(0.15%

ロキソプロフェン
総症例13,486例中 409 例(3.03%)で副作用
消化器症状(胃部不快感、 腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振等 2.25%)
浮腫・むくみ(0.59%)
発疹・蕁麻疹等(0.21%)
眠気(0.10%)


これも直接比較ではないので何とも言えないが、消化器症状の頻度は同程度になっている。


まとめ

速効性:Tmaxを比較するとロキソプロフェン
片頭痛:エビデンスが豊富なのはイブプロフェン
緊張型頭痛:どちらも推奨グレードA
腰痛:差はないと思われる。(そもそもNSAIDs間での差が見いだせていないとの報告) 
その他疼痛:文献なし。有効性に大差はないか?
副作用:どちらも消化器症状の報告は同程度(直接比較ではない)

鎮痛剤の強さ比較一覧はこちら

※1 慢性頭痛の診療ガイドライン2013
※2 慢性疼痛治療ガイドライン
※3 ロキソニンインタビューフォーム
※4 ブルフェンインタビューフォーム
 2019/02/12

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