二日酔いからくる頭痛にロキソニンなどの鎮痛薬は効果がある?
"2017.9.28「二日酔い」と「ロキソニン」で考える、臨床研究のあるべき姿"
医師アンケートでは医師の2割が二日酔いの頭痛にロキソニンを服用したことがあると答えている。
そして、日本臨床研究学会の方がクラウドファンディグを利用して資金を調達し、ロキソニンの二日酔いに対するプラセボ比較試験を実行している。
結果を探してみましたが、その辺には落ちていないようです。
計画書によると500人で実施予定となっており、なかなか興味深いのですが・・・
医師アンケートでは医師の2割が二日酔いの頭痛にロキソニンを服用したことがあると答えている。
そして、日本臨床研究学会の方がクラウドファンディグを利用して資金を調達し、ロキソニンの二日酔いに対するプラセボ比較試験を実行している。
結果を探してみましたが、その辺には落ちていないようです。
計画書によると500人で実施予定となっており、なかなか興味深いのですが・・・
頭痛にロキソニンは有効。
では、二日酔いからくる頭痛には?
頭痛=プロスタグランジン類産生によるものならNSAIDsであるロキソニンは効きそうですが、どうなんでしょうか。
二日酔いの頭痛発生メカニズム
二日酔いのメカニズムは完全にわかっていないようですが、以下のことが考えられている。
①アセトアルデヒドによるもの
アセトアルデヒドは血管拡張作用があり、脳血管が拡張されることで神経が圧迫され、頭痛を起こす。
また、血管拡張→水分が脳内に漏れ出て脳浮腫となる。
この際、プロスタグランジン類も産生される。※1
ただし、二日酔い時にアセトアルデヒドを測定してもそこまで高くなっていることはなく、本当にアセトアルデヒドのせいなのかは不明なよう。
②脱水
アルコールは代謝されて水と二酸化炭素になるが、代謝過程で産生する以上の水を必要とする。
また、利尿作用もあるためアルコールで水分摂取しても脱水になる。
(1L飲むと1.1L失うイメージ)
③低血糖症状
アルコールの代謝過程で産生する物質により糖新生が抑制されるらしい。
よって低血糖となり頭痛、倦怠感などの症状が出ることも考えられている。
上記以外にも様々な要因が絡んでおり、最初に述べたように明確なメカニズムはわかっていないよう。
プロスタグランジン類がかかわっているのであればロキソニンなどのNSAIDsは効きそう。
②脱水
アルコールは代謝されて水と二酸化炭素になるが、代謝過程で産生する以上の水を必要とする。
また、利尿作用もあるためアルコールで水分摂取しても脱水になる。
(1L飲むと1.1L失うイメージ)
③低血糖症状
アルコールの代謝過程で産生する物質により糖新生が抑制されるらしい。
よって低血糖となり頭痛、倦怠感などの症状が出ることも考えられている。
上記以外にも様々な要因が絡んでおり、最初に述べたように明確なメカニズムはわかっていないよう。
プロスタグランジン類がかかわっているのであればロキソニンなどのNSAIDsは効きそう。
二日酔いに対するNSAIDsの有効性
ロキソニンに限らず取りあえずNSAIDsで探して見ると1件ヒットしました。
①Cephalalgia. 1983 Mar;3(1):31-6. Hangover headache and prostaglandins: prophylactic treatment with tolfenamic acid.(二日酔いの頭痛及びプロスタグランジンについて トルフェナム酸の予防治療)
有料なので全文読んでいませんが、トルフェナム酸というNSAIDsを飲酒前及び就寝前に服用した場合としなかった場合(プラセボ)で翌朝の頭痛、吐き気、口喝等を比較した。
患者数:30人
試験デザイン:2重盲検クロスオーバー試験
評価項目:主観的な評価(頭痛、吐き気、悪心、口喝、振戦など)
結果:トルフェナム酸服用群で優位に症状改善
酒飲む前にNSAIDsとは、胃のことは完全無視ですね。
プロスタグランジン類(PGE2)はアルコールの摂取と相関して増加していたとのこと。
頭痛が改善するのはわかりますが、口喝とか吐き気も・・・?
取りあえず頭痛に効きそうですが、それよりも水分摂取を忘れずに。
最初に述べた臨床試験の結果を公表してほしいですね。
まとめ
ロキソニンが頭痛に効くかは臨床試験結果の公表待ち(公表されているのか、されるのか知りませんが・・・)
ロキソニンではないが、NSAIDsのトルフェナム酸で二日酔いの頭痛予防効果が報告されている。