オンライン服薬指導

オンライン服薬指導の対象処方、対象患者、その他要件について


通知 :医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行
令和2年の調剤報酬改定でオンライン服薬指導の点数が新設され、薬機法の省令、通知で要件の詳細も出された。
※オンライン服薬指導は届出が必要
→令和4年調剤報酬改正により、施設基準はなくなり届出不要に。

以下に通知の重要部分を抜粋

かなり細かく決められているので要約

★オンライン服薬指導の条件(概要)★

対面経験のある患者で、処方歴のある薬剤(先発⇔後発は問題なし)
→R4.3.31改正省令により、初回/新規薬剤(一部除く)でも可能になった。

オンライン診療または在宅診療で発行された処方せんのみ対象
→R4.3.31改正省令により、通常診療で発行された処方せんでも対応可能になった。
・画像および音声を相互に確認できる手段
あらかじめ計画書を作成(3年保存)
→R4.3.31改正省令により文言削除

・オンライン服薬指導は薬局内で行う
・患者の意向の範囲内で、かかりつけ薬剤師・薬局で行うことが望ましい
施設入居者には不可
手順書を備える



薬機法上の記載

薬機法第9条の3第1項
薬局開設者は、医師又は歯科医師から交付された処方箋により調剤された薬剤の適正な使用のため、当該薬剤を販売し、又は授与する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その薬局において薬剤の販売又は授与に従事する薬剤師に、対面(映像及び音声の送受信に
より相手の状態を相互に認識しながら通話をすることが可能な方法その他の方法により薬剤の適正な使用を確保することが可能であると認められる方法として厚生労働省令で定めるものを含む。)により、厚生労働省で定める事項を記載した書面(当該事項が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下第三十六条の十までにおいて同じ。)に記録されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものを含む。)を用いて必要な情報を提供させ、及び必要
な薬学的知見に基づく指導を行わせなければならない


オンライン服薬指導を行うための条件(R4.3.31通知より)

第1 改正の趣旨
~略~

第2 オンライン服薬指導の内容

(1)オンライン服薬指導の実施(改正省令第15条の13第2項第1号関係)

オンライン服薬指導については、映像及び音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることが可能な方法であって、患者の求めに応じて、その都度薬剤師の判断と責任に基づき、行うことができるものとすること。

(2)オンライン服薬指導の実施要件(改正省令第15条の13第2項第1号及び第2関係)

① 薬剤師の判断(第1号関係)
薬局開設者は、オンライン服薬指導の実施に際して、その都度、当該薬局の薬剤師の判断と責任に基づき、行わせること。当該薬局において服薬指導を実施したことがない患者及び処方内容に変更のあった患者に対してオンライン服薬指導を行う場合においては、当該患者の服薬状況等を把握した上で実施すること。患者の服薬状況の把握は、対面と同様に、例えば、以下の情報のいずれか又は組み合せによることが考えられる。
(ア)患者が保有するお薬手帳に基づく情報
(イ)患者の同意の下で、当該患者が利用した他の薬局から情報提供を受けて得
られる情報
(ウ)処方箋を発行した医師の診療情報(患者から聴取した情報も含む)
(エ)患者から聴取した併用薬、副作用歴その他参考となる情報
ただし、注射薬や吸入薬など、使用にあたり手技が必要な薬剤については、(ア)から(エ)までの情報に加え、受診時の医師による指導の状況や患者の理解度等に応じ、薬剤師がオンライン服薬指導の実施を困難とする事情がないか確認すること。
なお、当該薬剤師がオンライン服薬指導を適切に行うことが困難であると判断し、対面での服薬指導を受けるよう促すことは薬剤師法(昭和35年法律第146号)第21条に規定する調剤応需義務に違反するものではないこと。

② 患者に対し明らかにする事項(第2号関係)
薬局開設者は、当該薬局の薬剤師に、次の(ア)及び(イ)に掲げるオンライン服薬指導に関する必要事項を明らかにした上でオンライン服薬指導を実施させること。
なお、当該事項を明らかにするに当たっては、服薬指導に利用する情報通信機器やアプリケーション、当該薬局のホームページに表示する方法等によることも可能とすること。
(ア)オンライン服薬指導を行うことの可否についての判断の基礎となる事項
服用にあたり手技が必要な薬剤の初回処方時等、薬剤師がオンライン服薬指導を行わないと判断した場合にオンライン服薬指導を中止した上で、対面による服薬指導を促す旨(情報通信環境の障害等によりオンライン服薬指導を行うことが困難になる場合を含む。)を説明すること。
(イ)オンライン服薬指導に係る情報の漏えい等の危険に関する事項オンライン服薬指導時の情報の漏洩等に関する責任の所在が明確にされるようにすること。
なお、オンライン服薬指導に関する必要事項を説明するに当たっては、以下について留意すべきであること。
・ 患者に重度の認知機能障害がある等により薬剤師と十分に意思疎通を図ることができない場合は、説明の際に、患者の家族等を患者の代わりに指導の対象とすることができること。
・ 必要事項に変更が生じた場合には、改めて患者に明らかにすること。
(3)オンライン服薬指導を実施する際の留意事項
 薬剤師は、オンライン服薬指導等を行うに当たり、患者の服薬アドヒアランスの低下等を回避して薬剤の適正使用を確保するため、調剤する薬剤の性質や患者の状態等を踏まえ、必要に応じ、
ア 事前に薬剤情報提供文書等を患者に送付してから服薬指導等を実施する(画面に表示しながらの実施も含む)
イ 対面による服薬指導と同様に、患者の求めに応じて、改めて、薬剤の使用方法の説明等を行う
ウ 対面による服薬指導と同様に、薬剤交付後の服用期間中に、服薬状況の把握や副作用の確認などを実施する
エ 対面による服薬指導と同様に、上記で得られた患者の服薬状況等の必要な情報を処方した医師にフィードバックする等の対応を行うこと。

(4)オンライン服薬指導に関するその他の留意事項

① オンライン服薬指導の体制
薬歴管理が適切に行われるために、オンライン服薬指導は、患者の意向の範囲内で、かかりつけ薬剤師・薬局により行われることが望ましいこと。

② 訪問診療を受ける患者への対応
複数の患者が居住する介護施設等においては、患者ごとにオンライン服薬指導の実施可否を判断すること。複数人が入居する居室の場合においても、(4)⑦に留意しつつ、患者のプライバシーに対面による服薬指導と同程度配慮したうえで患者ごとにオンライン服薬指導を行うこと。

③ 本人の状況の確認
原則として、薬剤師と患者双方が、身分確認書類(例えば、薬剤師は顔写真付きの身分証明書、HPKIカードや薬剤師免許等、患者は保険証やマイナンバーカード等。)を用いて、薬剤師は薬剤師であること、患者は患者本人であることの確認を行うこと。ただし、社会通念上、当然に薬剤師、患者本人であると認識できる状況である場合には、服薬指導の都度本人確認を行う必要はないこと。

④ 通信環境(情報セキュリティ・プライバシー・利用端末)
オンライン服薬指導の実施における情報セキュリティ及びプライバシー保護等の観点から、「「オンライン診療の適切な実施に関する指針」の策定について」(平成 30 年3月 30 日付け医政発 0330 第 46 号厚生労働省医政局長通知。以下「オンライン診療指針」という。)に示された内容を参考に、必要な通信環境を確保すること。患者側の通信環境については、患者の希望に応じたデバイスやネットワークに対応できるよう配慮すること。

⑤ 薬剤師に必要な知識及び技能の確保
オンライン服薬指導の実施に当たっては、薬学的知識のみならず、情報通信機器の使用や情報セキュリティ等に関する知識が必要となるため、薬局開設者は、オンライン服薬指導を実施する薬剤師に対しオンライン服薬指導に特有の知識等を習得させるための研修材料等を充実させること。その際、厚生労働省HPに掲載予定のオンライン服薬指導に関するe-learning等が教材として活用可能であるので、参考にすること。

⑥ 薬剤の交付
薬局開設者は、オンライン服薬指導後、当該薬局において当該薬局の薬剤師が調剤した薬剤を、品質を確保した状態で速やかに患者に届けさせること。調剤済みの薬剤の郵送又は配送を行う場合には、薬剤師による患者への直接の授与と同視しうる程度に、当該薬剤の品質の保持や、患者本人への授与等がなされることを確保するため、薬局開設者は、あらかじめ配送のための手順を定め、配送の際に必要な措置を講ずること。なお、薬局は、薬剤の配送後、当該薬剤が確実に患者に授与されたことを電話等により確認すること配達業者の配達記録やアプリケーション等での受領確認、配達記録が記載されたメール等による確認も含む)。
また、品質の保持(温度管理を含む。)に特別の注意を要する薬剤や、早急に授与する必要のある薬剤、麻薬・向精神薬や覚醒剤原料、放射性医薬品、毒薬・劇薬等流通上厳格な管理を要する薬剤等については、適切な配送方法を利用する、薬局の従事者が届ける、患者又はその家族等に来局を求める等、工夫して対応すること。
初診からオンライン診療を実施する医療機関に関して、オンライン診療指針に規定する以下の要件について、これまでの来局の記録等から判断して疑義がある場合には、対面による服薬指導と同様に、処方した医師に遵守しているかどうか確認すること。

初診の場合には以下の処方は行わないこと。
 麻薬及び向精神薬の処方
 基礎疾患等の情報が把握できていない患者に対する、特に安全管理が
必要な薬品(診療報酬における薬剤管理指導料の「1」の対象となる
薬剤)の処方
 基礎疾患等の情報が把握できていない患者に対する8日分以上の処方

⑦ 服薬指導を受ける場所
患者がオンライン服薬指導を受ける場所は、適切な服薬指導を行うために必要な患者の心身の状態を確認する観点から、プライバシーが保たれるよう配慮すること。ただし、患者の同意があればその限りではない。

⑧ 服薬指導を行う場所
薬剤師がオンライン服薬指導を行う場所は、その調剤を行った薬局内の場所とすること。この場合において、当該場所は、対面による服薬指導が行われる場合と同程度にプライバシーに配慮すること。

⑨ 処方箋
処方医等が処方箋を発行した際に、患者から、薬局に送付して欲しい旨の申出があった場合は、当該医療機関は、当該処方箋を当該薬局に直接送付することができること。
「オンライン服薬指導における処方箋の取扱いについて」(令和4年3月 31日付け厚生労働省医薬・生活衛生局総務課、医政局医事課事務連絡)により医療機関から処方箋情報の送付を受けた薬局は、医療機関から処方箋原本を入手するまでの間は、ファクシミリ、メール等により送付された処方箋を薬剤師法第 23条から第 27 条まで及び薬機法第 49 条における処方箋とみなして調剤等を行うこと。
薬局は、医療機関から処方箋原本を入手し、以前にファクシミリ、メール等で送付された処方箋情報とともに保管すること。

⑩ その他
患者が支払う配送料及び薬剤費等については、配送業者による代金引換の他、銀行振込、クレジットカード決済、その他電子決済等の支払方法により実施して差し支えないこと。
また、薬局は、オンライン服薬指導等を行う場合の以下の点について、薬局内の掲示やホームページへの掲載等を通じて、あらかじめ患者等に周知すること。
ア オンライン服薬指導の時間に関する事項(予約制等)
イ オンライン服薬指導の方法(使用可能なソフトウェア、アプリケーション等)
ウ 薬剤の配送方法
エ 費用の支払方法(代金引換サービス、クレジットカード決済等)

 2020年4月8日

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