グリメピリドの作用持続時間と最大効果

 グリメピリドの作用は服用後いつまで続く? 血糖値はどの程度下がる? 

グリメピリドは添付文書上、朝または朝夕、食前または食後投与となっている。

薬物動態を見ると半減期、Tmaxは1.5時間程度なので1日2回でも定常状態にはならず、すぐ効果が切れてしまう? と思ったのですが、24時間効果が持続するといわれている。

それなら分1投与でも? と思ったので、服用後の血糖値の変化等調べてみました。


グリメピリドの作用持続時間について

インタビューフォーム上には作用持続時間については該当資料なしとなっているが、グリメピリドは24時間効果が持続すると評価している文献レビューがある。※1
Vasc Health Risk Manag. 2012; 8: 463–472. より


こちらのもとになっている文献※2では以下のような結果が示されている。
Diabetes Care. 1996 Aug;19(8):849-56 より

試験では、各用量のグリメピリドを14週間投与し、HbA1c、空腹時血糖値(FBG)の変化をプラセボ群と比較している。

グリメピリドは朝投与されているが、空腹時血糖値は投与1週目から顕著に低下している。

空腹時血糖値なので、グリメピリド投与されてから24時間程度時間がたっていると思われるので、それでも血糖値が低下していることから、グリメピリドは24時間にわたり効果が続いていると考えられる。

血糖値1mmol/L=18mg/Lなので、グリメピリド1mgで30~40mg/L低下している。


グリメピリド服用後の最大効果発現時間と血糖低下作用

グリメピリドの最大効果は服用後2~3時間※1,2とされており、Tmaxと大体一致する。
※2には服用2時間後の血糖値変化も記載されている。

1mg服用で50mg/L前後の低下が見られている。


なので、朝夕投与した場合、それぞれの食後2時間血糖値は分1よりは下がりそう。

ただ、食事の時間が遅い場合はそのまま就寝となり、低血糖症状がでてもすぐに対応できない可能性もあるため注意が必要そうですね。

血中濃度と作用時間が一致しないので要確認を。

まとめ

グリメピリドは
・服用後2-3時間後に最大効果がでる 1mgで血糖値50mg/L程度低下している。
・服用後24時間後もプラセボ群と比較して優位に低下 1mgで血糖値30mg/L程度低下している。

※1 Vasc Health Risk Manag. 2012; 8: 463–472.
※2 Diabetes Care. 1996 Aug;19(8):849-56. 
 2022年7月3日

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