処方頻度の高いSU剤3種類の比較
SU剤は経口血糖降下薬の中でもっとも血糖低下作用が強いがその分低血糖リスクも高い(ビグアナイド系の4~5倍)
最近ではSU剤減量し、DPP-4阻害薬やSGLT2阻害薬が処方されているような気がしますが、未だにアマリール(グリメピリド)はそれなりに処方を見る。
その他オイグルコン(グリベグラミド)、グリミクロン(グリグラジド)の処方もたまには見る。
今回はSU剤の特徴とこれら3剤の違いについて調べてみました。
SU剤の特徴
・インスリン分泌を促進=膵臓のインスリン分泌機能が保たれている患者で効果大
・血糖低下作用が強いため、低血糖リスクが高いだけでなく、運動・食事療法をさぼりがちになり体重増加がみられる場合がある。
・細小血管症抑制作用に関するエビデンスが多い。
・大血管に関しては抑制効果も報告されているが、長期使用によりリスクを高めることも指摘されている。
(糖尿病診療ガイドライン2016)
次に3剤の違いについて。
基本情報
アマリール(グリメピリド)
適応:2型糖尿病
用法:1日1~2回 朝のみ又は朝夕 食後又は食前
用量:0.5~6㎎/day
T1/2:1.47h
用量:0.5~6㎎/day
T1/2:1.47h
オイグルコン(グリベングラミド)
適応:2型糖尿病
用法:1日1~2回 朝のみ又は朝夕 食後又は食前
用量:1.25~10㎎/day
T1/2:2.7h
用量:1.25~10㎎/day
T1/2:2.7h
グリミクロン(グリクラジド)
適応:2型糖尿用
用法:1日1~2回 朝のみ又は朝夕 食後又は食前
用量:40~160㎎/day
T1/2:8.6h
用量:40~160㎎/day
T1/2:8.6h
適応・用法に関しては全て同じ。
用量はオイグルコンが1.25㎎~10㎎とかなり幅が広いため患者の状態に合わせて調整しやすい。
用量はオイグルコンが1.25㎎~10㎎とかなり幅が広いため患者の状態に合わせて調整しやすい。
血糖降下作用と低血糖リスクの比較
血糖降下作用
アマリール1㎎VSオイグルコン2.5㎎
以下の試験ではアマリール1㎎よりはオイグルコン2.5㎎のほうが血糖降下作用は強い。
ただし、動物実験では、アマリールはオイグルコンの0.6~5倍とかなり幅がある。
服用後からの時間や試験によってかなり差があるが、、オイグルコンが最強と評価することが多いようです。
アマリール1㎎VSグリミクロン40㎎
アマリールはグリミクロンより20~40倍強い。(動物実験での効力比)
よって、アマリール1㎎≒グリミクロン20~40㎎推測できる。
低血糖リスク
いくつかの報告をみると低血糖リスクが低い順に
グリミクロン<アマリール<オイグルコン
といったところ。
アマリールVSオイグルコン
アマリール投与6976人のうち、低血糖を起こしたのは6人。
オイグルコン投与6789人のうち、低血糖を起こしたのは38人。
ガイドラインに記載されていた論文。
オイグルコンが最も低血糖リスクが高いとされている。
アマリールVSオイグルコンVSグリミクロン
メトホルミンに追加した際の低血糖リスクに関するメタ解析。
グリミクロンが最も低血糖リスクが低く、次いでアマリール(グリミクロンとのオッズ比0.4)、オイグルコン(グリミクロンとのオッズ比0.22)。
Br J Clin Pharmacol. 2016 Nov;82(5):1291-1302.
添付文書上(承認時及び使用成績調査の合計)はグリミクロン1.9%、アマリール2.02%、オイグルコン2.5%となっており上記報告とも順位は一致している。
特徴的作用
アマリールはインスリン抵抗性改善作用もあるため、インスリン分泌促進作用はオイグルコンやグリミクロンより弱いにも関わらず、血糖降下作用は強い。(アマリールインタビューフォーム)
血糖低下作用はそれなりに強く、低血糖リスクはオイグルコンより弱いグリメピリドが圧倒的に人気。(2016年日経メディカルに調査ではシェア80%前後)
血糖低下作用はそれなりに強く、低血糖リスクはオイグルコンより弱いグリメピリドが圧倒的に人気。(2016年日経メディカルに調査ではシェア80%前後)
まとめ
血糖低下作用
オイグルコン≧アマリール>グリミクロン
低血糖リスク
オイグルコン>アマリール>グリミクロン
インスリン抵抗性改善
アマリール
用量調節しやすい
オイグルコン
その他