調剤管理料

 調剤管理料


令和4年度調剤報酬改正
調剤料から分離

日数により点数増加(3剤まで算定可)
調剤料のころより減っている様に見えるが、薬剤調製料で24点付くのでそこまで酷くない

新設の加算(どちらも届出は不要)
・調剤管理加算:3点・・・別表第三の注4
・電子的保健医療情報活用加算:3点/月 or 1点/3月・・・別表第三の注5

※1点を算定した後は、翌日以降に3点のほうの要件を満たせば算定可。逆に3点を算定して次回1点を算定した場合は3カ月あかないと不可。

概要

告示:別表第三 調剤報酬点数表

10の2 調剤管理料
1 内服薬(内服用滴剤、浸煎薬、湯薬及び屯服薬であるものを除く。)を調剤した
場合(1剤につき)

 イ 7日分以下の場合 4点
 ロ 8日分以上14日分以下の場合 28点
 ハ 15日分以上28日分以下の場合 50点
 ニ 29日分以上の場合 60点

1以外の場合 4点

 注1 処方された薬剤について、患者又はその家族等から服薬状況等の情報を収集し
、必要な薬学的分析を行った上で、薬剤服用歴への記録その他の管理を行った場
合に、調剤の内容に応じ、処方箋受付1回につき所定点数を算定する。

 2 1については、服用時点が同一である内服薬は、投与日数にかかわらず、1剤
として算定する。なお、4剤分以上の部分については算定しない

 3 薬剤服用歴等に基づき、重複投薬、相互作用の防止等の目的で、処方医に対し
て照会を行い、処方に変更が行われた場合(別に厚生労働大臣が定める保険薬局
において行われた場合を除く。)は、重複投薬・相互作用等防止加算として、次
に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する。ただし、区分番号15に掲げる在
宅患者訪問薬剤管理指導料、区分番号15の2に掲げる在宅患者緊急訪問薬剤管
理指導料又は区分番号15の3に掲げる在宅患者緊急時等共同指導料を算定して
いる患者については、算定しない。
  イ 残薬調整に係るもの以外の場合 40点
  ロ 残薬調整に係るものの場合 30点

 4 別に厚生労働大臣が定める保険薬局(=調剤管理加算の規定 届出は不要 過去1年に服用薬剤調整支援料を1回以上算定した実績)(注3に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局を除く。)において、複数の保険医療機関から6種類以上の内服薬(特に規定するものを除く。)が処方されている患者又はその家族等に対して、当該患者が服用中の薬剤について、服薬状況等の情報を一元的に把握し、必要な薬学的管理を行った場合は、調剤管理加算として、次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する。
  イ 初めて処方箋を持参した場合 3点
  ロ 2回目以降に処方箋を持参した場合であって処方内容の変更により薬剤の変更又は追加があった場合 3点

 5 別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険薬局(注3に規定する別に厚
生労働大臣が定める保険薬局を除く。)において、健康保険法第3条第13項に規
定する電子資格確認により、患者に係る薬剤情報等を取得した上で調剤を行った
場合は、電子的保健医療情報活用加算として、月1回に限り3点を所定点数に加
算する。ただし、当該患者に係る薬剤情報等の取得が困難な場合等にあっては、3月に1回に限り1点を所定点数に加算する。


通知:調剤報酬に関する事項

区分10の2 調剤管理料
1 調剤管理料
 (1) 調剤管理料は、同一患者の1回目の処方箋受付時から算定できる。
 (2) 調剤管理料1は、1回の処方箋受付について、4剤以上ある場合についても、3剤と
して算定する。
 (3) 内服薬について、隔日投与等の指示により患者が服用しない日がある場合における調
剤管理料1は、実際の投与日数により算定する。
 (4) 調剤管理料2は、処方箋受付1回につき所定点数を算定する。また、調剤管理料1を
算定した場合は、調剤管理料の2は算定することができない。
 (5) 同一薬局で同一処方箋を分割調剤(調剤基本料の「注9」の薬剤の保存が困難である
等の理由による分割調剤又は「注 10」の後発医薬品の試用のための分割調剤に限る。)
した場合は、1回目の調剤から通算した日数に対応する点数から前回までに請求した点数
を減じて得た点数により算定する。
 (6) 調剤基本料の「注 11」の医師の指示による分割調剤における2回目以降の調剤を行う場合には、患者の服薬状況、服薬期間中の体調の変化等について確認し、その結果を処方
医に情報提供する。この場合において、次に掲げる事項を含めるものとする。また、処方
医に対して情報提供した内容を薬剤服用歴等に記載する。
・残薬の有無
・残薬が生じている場合はその量及び理由
・患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)の有無
・副作用が疑われる場合はその原因の可能性がある薬剤の推定
 (7) 薬剤服用歴等
 薬剤服用歴等は同一患者についての全ての記録が必要に応じ直ちに参照できるよう患
者ごとに保存及び管理するものであり、次の事項等を記載し、最終記入日から起算して3
年間保存すること。なお、薬剤服用歴等への記載は指導後速やかに完了させること。
  ア 患者の基礎情報(氏名、生年月日、性別、被保険者証の記号番号、住所、必要に応じ
て緊急連絡先)
  イ 処方及び調剤内容等(処方した保険医療機関名、処方医氏名、処方日、調剤日、調剤
した薬剤、処方内容に関する照会の要点等)
  ウ 患者の体質(アレルギー歴、副作用歴等を含む)、薬学的管理に必要な患者の生活像
及び後発医薬品の使用に関する患者の意向
  エ 疾患に関する情報(既往歴、合併症及び他科受診において加療中の疾患に関するもの
を含む。)
  オ オンライン資格確認システムを通じて取得した患者の薬剤情報又は特定健診情報等
  カ 併用薬(要指導医薬品、一般用医薬品、医薬部外品及び健康食品を含む。)等の状況
及び服用薬と相互作用が認められる飲食物の摂取状況
  キ 服薬状況(残薬の状況を含む。)
  ク 患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)及び患者又はその家族等か
らの相談事項の要点
  ケ 服薬指導の要点
  コ 手帳活用の有無(手帳を活用しなかった場合はその理由と患者への指導の有無。また、複数の手帳を所有しており1冊にまとめなかった場合は、その理由)
  サ 今後の継続的な薬学的管理及び指導の留意点
  シ 指導した保険薬剤師の氏名
 (8) 重複投薬・相互作用等防止加算
  ア 重複投薬・相互作用等防止加算は、薬剤服用歴等又は患者及びその家族等からの情報
等に基づき、処方医に対して連絡・確認を行い、処方の変更が行われた場合に処方箋受
付1回につき算定する。ただし、複数の項目に該当した場合であっても、重複して算定
することはできない。なお、調剤管理料を算定していない場合は、当該加算は算定でき
ない。
  イ 「イ 残薬調整に係るもの以外の場合」は、次に掲げる内容について、処方医に対し
て連絡・確認を行い、処方の変更が行われた場合に算定する。
   (イ) 併用薬との重複投薬(薬理作用が類似する場合を含む。)
   (ロ) 併用薬、飲食物等との相互作用
   (ハ) そのほか薬学的観点から必要と認める事項
  ウ 「ロ 残薬調整に係るものの場合」は、残薬について、処方医に対して連絡・確認を
行い、処方の変更が行われた場合に算定する。
  エ 重複投薬・相互作用等防止加算の対象となる事項について、処方医に連絡・確認を行
った内容の要点、変更内容を薬剤服用歴等に記載する。
  オ 同時に複数の処方箋を受け付け、複数の処方箋について薬剤を変更した場合であって
も、1回に限り算定する。
  カ 当該加算は、在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅
患者緊急時等共同指導料、居宅療養管理指導費又は介護予防居宅療養管理指導費を算定
している患者については算定できない。
 (9) 調剤管理加算
  ア 調剤管理加算は、複数の保険医療機関から合計で6種類以上の内服薬(特に規定する
ものを除く。)が処方されている患者であって、初めて処方箋を持参した場合又は2回
目以降に処方箋を持参した場合であって処方内容の変更により内服薬の変更又は追加が
あった場合に、患者又はその家族等に対して、当該患者が服用中の薬剤について、重複
投薬、相互作用等の有無を確認した上で、手帳、オンライン資格確認等システムを活用
した薬剤情報や特定健診等情報、薬剤服用歴等、直接患者又はその家族等から収集した
服薬状況等の情報等に基づき、服薬状況等の情報を一元的に把握し、必要な薬学的分析
を行った場合に処方箋受付1回につき算定する。
イ 算定に当たっては、調剤後も患者の服用薬や服薬状況に関する情報等を把握し、必要
に応じ処方医に情報提供すること。
 ウ アにおいて確認した服薬状況等の情報及び薬学的分析の要点について薬剤服用歴等に
記載する。
 エ 調剤している内服薬の種類数に屯服薬は含めない
 オ 内服薬の種類数の計算に当たっては、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤及び液剤につ
いては、1銘柄ごとに1種類として計算する。
 カ 患者の服用する薬剤の副作用の可能性の検討等を行うに当たっては、「高齢者の医薬
品適正使用の指針(総論編)」(厚生労働省)、「高齢者の医薬品適正使用の指針(各
論編(療養環境別))」(厚生労働省)、「病院における高齢者のポリファーマシー対
策の始め方と進め方」(厚生労働省)及び日本老年医学会の関連ガイドライン(高齢者
の安全な薬物療法ガイドライン)等を参考にすること。
 キ 「2回目以降に処方箋を持参した場合であって処方内容の変更により薬剤の変更又は
追加があった場合」とは、薬剤服用歴等が保存されている患者において、当該保険薬局
で調剤している内服薬について、処方内容の変更により内服薬の種類が変更した場合又
は内服薬の種類数が1種類以上増加した場合をいう。なお、調剤している内服薬と同一
薬効分類の有効成分を含む配合剤及び内服薬以外の薬剤への変更は、内服薬の種類が変
更した場合に含めない
 (10) 電子的保健医療情報活用加算
  ア 電子的保健医療情報活用加算は、オンライン資格確認システムの活用を通じて患者の
薬剤情報又は特定健診情報等を取得し、当該情報を活用して調剤を行うことを評価する
ものであり、別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険薬局において、健康保険
法第3条第 13 項に規定する電子資格確認により、患者の薬剤情報等を取得した上で調
剤を行った場合に、処方箋受付1回につき月1回に限り3点を所定点数に加算する。算
定に当たっては、オンライン資格確認システムの活用を通じて得られる薬剤情報及び特
定健診情報等を薬剤服用歴等に記載する。なお、患者に対し薬学的管理及び指導を行う
場合には、必要に応じて当該情報を活用すること。
  イ 健康保険法第3条第 13 項に規定する電子資格確認により、当該患者に係る薬剤情報
等の取得が困難な場合等にあっては、令和6年3月 31 日までの間に限り、処方箋受付
1回につき3月に1回に限り1点を所定点数に加算する。なお、アを算定したことがあ
る患者が調剤時にイを算定しようとする場合には、アを算定したことをイを算定したこ
ととみなし、算定の可否を判断すること。
  ウ 算定に当たっては、電子情報処理組織を使用した診療報酬請求を行っていること。
  エ 当該患者に係る薬剤情報等の取得が困難な場合等に該当し、イを算定した患者につい
ては、イを算定した日以降は、アの要件を満たせば算定できる。



告示:特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件

九の二 調剤管理料の注3に規定する厚生労働大臣が定める保険薬局
適切な手帳の活用実績が相当程度あると認められない保険薬局であること。 

九の三 調剤管理料の注4に規定する厚生労働大臣が定める保険薬局
重複投薬等の解消に係る取組の実績を有している保険薬局であること。 

九の四 調剤管理料の注5に規定する電子的保健医療情報活用加算の施設基準
 (1) 療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する省令(昭和五十一年厚生省令第三十六号)第一条に規定する電子情報処理組織の使用による請求を行っていること。
 (2) 健康保険法第三条第十三項に規定する電子資格確認を行う体制を有していること。
 (3)(2) の体制に関する事項について、当該保険薬局の見やすい場所に掲示していること



通知:特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて

第 97 調剤管理加算
 1 調剤管理加算に関する施設基準
過去一年間に服用薬剤調整支援料を1回以上算定した実績を有していること。
 2 届出に関する事項
調剤管理加算に係る取扱いについては、当該基準を満たしていればよく、特に地方厚生
(支)局長に対して、届出を行う必要はない


第 97 の2 電子的保健医療情報活用加算
 1 電子的保健医療情報活用加算に関する施設基準
  (1) 電子情報処理組織を使用した診療報酬請求を行っていること。
  (2) 健康保険法第3条第 13 項に規定する電子資格確認を行う体制を有していること。
  (3) オンライン資格確認システムを通じて患者の薬剤情報又は特定健診情報等を取得し、当該情報を活用して調剤等を実施できる体制を有していることについて、当該保険薬局の内側及び外側の見えやすい場所に掲示していること。
 2 届出に関する事項
電子的保健医療情報活用加算に係る取扱いについては、当該基準を満たしていればよく、特
に地方厚生(支)局長に対して、届出を行う必要はない。

疑義解釈

令和4年度
疑義解釈(その1) R4.3.31

【調剤管理料】
問 15 調剤管理料における「内服薬」に、浸煎薬及び湯薬は含まれないのか。
(答)そのとおり。

問 16 内服薬(内服用滴剤、浸煎薬、湯薬及び屯服薬であるものを除く。)と
外用薬が同時に処方された場合、調剤管理料1及び調剤管理料2を同時に
算定可能か。
(答)不可。内服薬(内服用滴剤、浸煎薬、湯薬及び屯服薬を除く。)以外のみ
が処方された場合、調剤管理料2を算定する。

【調剤管理加算】
問 17 同一保険医療機関の複数診療科から合計で6種類以上の内服薬(特に
規定するものを除く。)が処方されている患者について、調剤管理加算は
算定可能か。
(答)不可。

問 18 複数の保険医療機関から合計で6種類以上の内服薬(特に規定するもの
を除く。)が処方されている患者について、当該患者の複数の保険医療機
関が交付した処方箋を同時にまとめて受け付けた場合、処方箋ごとに調剤
管理加算を算定可能か。
(答)算定不可。複数の保険医療機関が交付した同一患者の処方箋を同時にまと
めて受け付けた場合、調剤管理加算は1回のみ算定できる。

問 19 「初めて処方箋を持参した場合」とは、薬剤服用歴に患者の記録が残っ
ていない場合と考えてよいか。
(答)よい。ただし、薬剤服用歴等に患者の記録が残っている場合であっても、
当該患者の処方箋を受け付けた日として記録されている直近の日から3年
以上経過している場合には、「初めて処方箋を持参した場合」として取り扱
って差し支えない。

問 20 「処方内容の変更により内服薬の種類が変更した場合」とは、処方され
ていた内服薬について、異なる薬効分類の有効成分を含む内服薬に変更さ
れた場合を指すのか。
(答)そのとおり。

 問21 調剤管理加算の施設基準における「過去一年間に服用薬剤調整支援料を
1回以上算定した実績を有していること」について、「過去一年間」の範
囲はどのように考えればよいか。
(答)服用薬剤調整支援料の直近の算定日の翌日から翌年の同月末日までの間
は、「1回以上算定した実績」を有するものとしてよい。例えば、令和4年
4月 20 日に服用薬剤調整支援料を算定した場合、その翌日の令和4年4月
21 日から令和5年4月末日までの間、調剤管理加算の施設基準を満たすこ
ととする。

【電子的保健医療情報活用加算】
問 22 調剤管理料の注5に規定する電子的保健医療情報活用加算について、
ただし書の「当該患者に係る薬剤情報等の取得が困難な場合」とは、どの
ような場合が対象となるのか。
(答)当該加算は、保険薬局においてオンライン資格確認等システムが開始され、
薬剤情報等を取得し、当該情報を活用して調剤等を実施できる体制が整え
られていることを評価する趣旨であることから、オンライン資格確認等シ
ステムの運用を開始している保険薬局であれば、実際に患者が個人番号カ
ードを持参せず、薬剤情報等の取得が困難な場合であっても、ただし書の
「当該患者に係る薬剤情報等の取得が困難な場合」に該当するものとして
差し支えない。
また、患者の個人番号カードが破損等により利用できない場合や患者の
個人番号カードの利用者証明用電子証明証が失効している場合なども、同
様に該当する。

問 23 調剤管理料の注5に規定する電子的保健医療情報活用加算の施設基準
において、「当該情報を活用して調剤等を実施できる体制を有しているこ
とについて、当該保険薬局の内側及び外側の見えやすい場所に掲示してい
ること」とされているが、薬局の窓口や掲示板に「マイナ受付」のポスタ
ーやステッカーを掲示することでよいか。
(答)よい。



 2022年3月7日

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