在宅患者訪問薬剤管理指導料

H30年度調剤報酬改定

「同一建物」から「単一建物」に変更
単一建物1人、1~9人、10人~の3分割
乳幼児に対する加算新設、無菌調剤加算微増


概要


告示:調剤報酬点数表 別表第三

15在宅患者訪問薬剤管理指導料

1単一建物診療患者が1人の場合 650点
2単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 320点
31及び2以外の場合 290点 

注1 あらかじめ在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨を地方厚生局長等に届け出た保険薬局において、在宅で療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して医師の指示に基づき、保険薬剤師が薬学的管理指導計画を策定し、患家を訪問して、薬学的管理及び指導を行った場合に、単一建物診療患者(当該患者が居住する建物に居住する者のうち、当該保険薬局が訪問薬剤管理指導を実施しているものをいう。)の人数に従い、患者1人につき月4回末期の悪性腫瘍の患者及び中心静脈栄養法の対象患者にあっては、週2回かつ月8回)に限り算定する。この場合において、1から3までを合わせて保険薬剤師1人につき週40回に限り算定できる。

注2 麻薬の投薬が行われている患者に対して、麻薬の使用に関し、その服用及び保管の状況、副作用の有無等について患者に確認し、必要な薬学的管理及び指導を行った場合は、1回につき100点を所定点数に加算する。

注3 在宅で療養を行っている6歳未満の乳幼児であって、通院が困難なものに対して、患家を訪問して、直接患者又はその家族等に対して薬学的管理及び指導を行った場合は、乳幼児加算として、1回につき100点を所定点数に加算する。

注4 保険薬局の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超えた場合にあっては、特殊の事情があった場合を除き算定できない。

注5 在宅患者訪問薬剤管理指導に要した交通費は、患家の負担とする。




※戸数の10%未満又は20戸未満で2人以下に対してしか算定しない場合は1人とみなす

例)施設Aにおいて、10人の患者に対して在宅患者薬剤管理指導料を算定する場合、1日で10人訪問しても、3日間に分けて(1日目1人、2日目1人、3日目8人など)訪問しても1人当たり290点。

詳細


通知:調剤報酬点数表に関する事項

区分15 在宅患者訪問薬剤管理指導料

(1)在宅患者訪問薬剤管理指導料は、在宅での療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して、あらかじめ名称、所在地、開設者の氏名及び在宅患者訪問薬剤管理指導(以下「訪問薬剤管理指導」という。)を行う旨を地方厚生(支)局長に届け出た保険薬局の薬剤師が、医師の指示に基づき、薬学的管理指導計画を策定し、患家を訪問して、薬歴管理、服薬指導、服薬支援、薬剤服用状況、薬剤保管状況及び残薬の有無の確認等の薬学的管理指導を行い、当該指示を行った医師に対して訪問結果について必要な情報提供を文書で行った場合に算定する。

(2)在宅患者訪問薬剤管理指導料は、単一建物診療患者の人数に従い算定する。ここでいう単一建物診療患者の人数とは、当該患者が居住する建築物に居住する者のうち、当該保険薬局が訪問薬剤管理指導料を算定する者の人数をいう。なお、ユニット数が3以下の認知症対応型共同生活介護事業所については、それぞれのユニットにおいて、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する人数を、単一建物診療患者の人数とみなすことできる。

(3)在宅での療養を行っている患者とは、保険医療機関又は介護老人保健施設で療養を行っている患者以外の患者をいう。ただし、「要介護被保険者等である患者について療養に要する費用の額を算定できる場合」(平成20年厚生労働省告示第128号)、「特別養護老人ホーム等における療養の給付の取扱いについて」(平成18年3月31日保医発第0331002号)等に規定する場合を除き、患者が医師若しくは薬剤師の配置が義務付けられている病院、診療所、施設等に入院若しくは入所している場合又は現に他の保険医療機関若しくは保険薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行っている場合には、在宅患者訪問薬剤管理指導料は算定できない。

(4)(3)にかかわらず、訪問薬剤管理指導を主に行っている保険薬局(以下「在宅基幹薬局」という。)が、連携する他の保険薬局(以下「サポート薬局」という。)と薬学的管理指導計画の内容を共有していること及び緊急その他やむを得ない事由がある場合には在宅基幹薬局の薬剤師に代わって当該患者又はその家族等に訪問薬剤管理指導を行うことについて、あらかじめ当該患者又はその家族等の同意を得ている場合には、在宅基幹薬局に代わってサポート薬局が訪問薬剤管理指導を行った場合は在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定できる。なお、在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定は、在宅基幹薬局が行うこととするが、費用については両者の合議とする。

(5)サポート薬局の薬剤師が在宅基幹薬局の薬剤師に代わって訪問薬剤管理指導を行った場合には、薬剤服用歴の記録を記載し、在宅基幹薬局と当該記録の内容を共有することとするが、訪問薬剤管理指導の指示を行った医師又は歯科医師に対する訪問結果についての報告等は在宅基幹薬局が行う。なお、調剤報酬明細書に当該訪問薬剤管理指導を行ったサポート薬局名、当該訪問薬剤管理指導を行った日付及びやむを得ない事由等を記載する。また、サポート薬局が処方箋を受け付け、調剤を行ったサポート薬局が訪問薬剤管理指導を行った場合には、算定については、調剤技術料及び薬剤料等はサポート薬局、また、在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定は在宅基幹薬局が行うこととし、調剤報酬明細書の摘要欄にはサポート薬局が処方箋を受け付けた旨を記載する。

(6)1つの患家に当該指導料の対象となる同居する同一世帯の患者が2人以上いる場合は、患者ごとに「単一建物診療患者が1人の場合」を算定する。また、当該建築物において、当該保険薬局が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する者の数が、当該建築物の戸数の10%以下の場合又は当該建築物の戸数が20戸未満であって、当該保険薬局が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する者の数が2人以下の場合には、それぞれ「単一建物診療患者が1人の場合」を算定する

(7)「薬学的管理指導計画」は、処方医から提供された診療状況を示す文書等に基づき、又は必要に応じ、処方医と相談するとともに、他の医療関係職種(歯科訪問診療を実施している保険医療機関の保険医である歯科医師等及び訪問看護ステーションの看護師等)との間で情報を共有しながら、患者の心身の特性及び処方薬剤を踏まえ策定されるものであり、薬剤の管理方法、処方薬剤の副作用、相互作用等を確認した上、実施すべき指導の内容、患家への訪問回数、訪問間隔等を記載する。

(8)策定した薬学的管理指導計画書は、薬剤服用歴の記録に添付する等の方法により保存する。

(9)薬学的管理指導計画は、原則として、患家を訪問する前に策定する。

(10)訪問後、必要に応じ新たに得られた患者の情報を踏まえ計画の見直しを行う。

(11)薬学的管理指導計画は少なくとも1月に1回は見直しを行うほか、処方薬剤の変更があった場合及び他職種から情報提供を受けた場合にも適宜見直しを行う

(12)必要に応じて、処方医以外の医療関係職種に対しても、訪問薬剤管理指導の結果及び当該医療関係職種による当該患者に対する療養上の指導に関する留意点について情報提供する。

(13)訪問薬剤管理指導は、当該保険薬局の調剤した薬剤の服用期間内に、患者の同意を得て実施する。なお、調剤を行っていない月に訪問薬剤管理指導を実施した場合は、当該調剤年月日及び投薬日数を調剤報酬明細書の摘要欄に記入する。

(14)在宅患者訪問薬剤管理指導料を月2回以上算定する場合(末期の悪性腫瘍の患者及び中心静脈栄養法の対象患者に対するものを除く。)は、算定する日の間隔は6日以上とする。末期の悪性腫瘍の患者及び中心静脈栄養法の対象患者については、週2回かつ月8回に限り算定できる。

(15)保険薬剤師1人につき「1」、「2」及び「3」を合わせて週40回に限り算定できる。

(16)在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定するためには、薬剤服用歴の記録に「区分番号10」の(3)の記載事項に加えて、少なくとも次の事項について記載されていなければならない。
 ア 訪問の実施日、訪問した薬剤師の氏名
 イ 処方医から提供された情報の要点
 ウ 訪問に際して実施した薬学的管理指導の内容(薬剤の保管状況、服薬状況、残薬の状況、投薬後の併用薬剤、投薬後の併診、副作用、重複服用、相互作用等に関する確認、実施した服薬支援措置等)
 エ 処方医に対して提供した訪問結果に関する情報の要点
 オ 処方医以外の医療関係職種との間で情報を共有している場合にあっては、当該医療関係職種から提供された情報の要点及び当該医療関係職種に提供した訪問結果に関する情報の要点
 カ サポート薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行った場合には、(5)で規定する事項

(17)在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定した月においては、「区分番号10」の薬剤服用歴管理指導料、「区分番号13の2」かかりつけ薬剤師指導料及び「区分番号13の3」かかりつけ薬剤師包括管理料は、当該患者の薬学的管理指導計画に係る疾病と別の疾病又は負傷に係る臨時の処方箋によって調剤を行った場合を除いて算定できない。また、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定した月においては、「区分番号14の2」の外来服薬支援料又は「区分15の5」の服薬情報等提供料は算定できない

(18)麻薬管理指導加算
 ア 麻薬管理指導加算は、麻薬の投薬が行われている患者に対して、定期的に、投与される麻薬の服用状況、残薬の状況及び保管状況について確認し、残薬の適切な取扱方法も含めた保管取扱い上の注意等に関し必要な指導を行うとともに、麻薬による鎮痛等の効果や副作用の有無の確認を行い、処方箋発行医に対して必要な情報提供を行った場合に算定する。
 イ 「注2」の麻薬管理指導加算は、在宅患者訪問薬剤管理指導料が算定されていない場合は算定できない。
 ウ 麻薬管理指導加算を算定するためには、薬剤服用歴の記録に「区分番号10」の(3)及び「区分番号15」の(16)の記載事項に加えて、少なくとも次の事項について記載されていなければならない。
 (イ) 訪問に際して実施した麻薬に係る薬学的管理指導の内容(麻薬の保管管理状況、服薬状況、残薬の状況、麻薬注射剤等の併用薬剤、疼痛緩和等の状況、麻薬の継続又は増量投与による副作用の有無などの確認等)
 (ロ) 訪問に際して行った患者・家族への指導の要点(麻薬に係る服薬指導、残薬の適切な取扱方法も含めた保管管理の指導等)
 (ハ) 処方医に対して提供した訪問結果に関する情報(麻薬の服薬状況、疼痛緩和及び副作用等の状況、服薬指導の要点等に関する事項を含む。)の要点
 (ニ) 患者又は家族から返納された麻薬の廃棄に関する事項(都道府県知事に届け出た麻薬廃棄届の写しを薬剤服用歴の記録に添付することで差し支えない。)

(19)「注3」の乳幼児加算は、乳幼児に係る薬学的管理指導の際に、体重、適切な剤形その他必要な事項等の確認を行った上で、患者の家族等に対して適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬指導を行った場合に算定する。

(20)保険薬局(サポート薬局を含む。)の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超える訪問薬剤管理指導については、患家の所在地から16キロメートルの圏域の内側に、在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨を届け出ている薬局が存在しないなど、当該保険薬局からの訪問薬剤管理指導を必要とする特殊な事情がある場合に認められるものであって、この場合の在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定については16キロメートル以内の場合と同様、本区分及び「注2」により算定する。特殊な事情もなく、特に患家の希望により16キロメートルを超えて訪問薬剤管理指導を行った場合の在宅患者訪問薬剤管理指導料は保険診療としては認められないことから、患者負担とする。この場合において、「保険薬局の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超えた場合」とは、患家を中心とする半径16キロメートルの圏域の外側に当該保険薬局が所在する場合をいう。ただし、平成24年3月31日以前に「注1」に規定する医師の指示があった患者については、当該規定は適用しないものであること。

(21)「注4」に規定する交通費は実費とする。



単一建物診療患者の詳細

改定前
【同一建物居住者】
当該患者と同一の建物に居住する他の患者に対して当該保険医療機関が同一日に訪問薬剤管理指導を行う場合を「同一建物居住者の場合」という。


改定により「単一建物診療患者」となり、以下のように記載されている。

改定後
【単一建物診療患者】
当該患者が居住する建築物に居住する者のうち、当該保険医療機関が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する者(当該保険医療機関と特別の関係にある保険医療機関において算定するものを含む。以下同じ。)の人数を「単一建物診療患者の人数」という。



以前は1施設で80名算定する場合でも、その日に1人しかいかなければ1人の点数を取れるようになってしまっていたが、同一日という制限がなくなり、数日に分けて訪問しても、まとめて訪問しても合計人数で点数が決まってしまう。


月途中で施設内の人数が変わったとき

初めは1人しか見ていなかったが、もう1人契約すると1施設で2人在宅を行うことになる。
この場合、最初からいた人の分の指導料はどちらになるのか。

平成 30 年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1) (平成 30 年3月 23 日)より

【居宅療養管理指導・介護予防居宅療養管理指導】 
○ 単一建物居住者の人数が変更になった場合の算定について 

問4 居宅療養管理指導の利用者の転居や死亡等によって、月の途中で単一建物居住者の 人数が変更になった場合の居宅療養管理指導費の算定はどうすればよいか。 
(答) 居宅療養管理指導の利用者が死亡する等の事情により、月の途中で単一建物居住者の 人数が減少する場合は、当月に居宅療養管理指導を実施する当初の予定の人数に応じた 区分で算定する。 また、居宅療養管理指導の利用者が転居してきた等の事情により、月の途中で単一建 物居住者の人数が増加する場合は、

 ① 当月に居宅療養管理指導を実施する予定の利用者については、当初の予定人数に応じた区分により、② 当月に転居してきた居宅療養管理指導の利用者等については、当該転居してきた利用者を含めた、転居時点における居宅療養管理指導の全利用者数に応じた区分により、 それぞれ算定する。 

なお、転居や死亡等の事由については診療録等に記載すること。 例えば、同一の建築物の 10 名に居宅療養管理指導を行う予定としており、1名が月の途中で退去した場合は、当該建築物の9名の利用者について、「単一建物居住者 10 名以 上に対して行う場合」の区分で算定する。 また、同一の建築物の9名に居宅療養管理指導を行う予定としており、1名が月の途中で転入した場合は、当初の9名の利用者については、「単一建物居住者2人以上9人以下に対して行う場合」の区分で算定し、転入した1名については、「単一建物居住者10 名以上に対して行う場合」の区分で算定する。

ということで、その時点の人数で考えればいいだけですね。


 2018/02/11

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